beacon

C大阪は課題の守備がまた崩壊、茂庭「毎試合、ボランチのメンバーが変わって……」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[9.14 ACL準々決勝第1戦 C大阪4-3全北現代 長居]

 勝ったことは良かったが、大きな課題が残った一戦だった。セレッソ大阪は3失点とJリーグでも課題としている守備面で精彩を欠いた。27日のアウェー決戦で引き分け以上ならいいが、アウェーゴール数の問題で、負けた場合は4得点以上したうえでの1点差、つまり、4-5などのスコアでないと進出できない。もちろん勝てばいいが、いろんなパターンを想定すると、3失点は痛い。

 元日本代表DF茂庭照幸は「相性の問題なのかな……。完璧に崩されたゴールではなかった。2失点はセットプレーだし。それが韓国のチームの特徴ではあるけど」と振り返ったが、早急に改善しないと27日のアウェー戦、そして今後のJリーグでも心配の種となる。

 リズムを掴みかけていた中、前半6分と早い時間に失点した。中央をMFルイスとFWイ・ドングッのコンビで抜かれて先制点を許した。その後、攻撃陣がゴールを奪うが、すぐに追いつかれる。1-1の前半ロスタムには、FKからのクリアボールをイ・ドングッに押し込まれた。後半11分にCKからMF清武弘嗣のヘディング弾で2-2としたわずか2分後、CKからのヘディング弾で勝ち越された。たしかに運も左右するセットプレーだが、集中力の欠如を問われても仕方のない失点だ。

 前節の広島戦で3失点するなど公式戦9試合連続失点となった。とはいえ、失点はCBだけのせいとはいえない。1失点目については、茂庭は「あそこは前のルイスに(CBが)行って、イ・ドングッが2列目から来るのを(ボランチなど中盤が)付いていけばいいだけだった」という。改善点は何か。それはボランチとDFラインのコンビネーションにあるようだ。

 茂庭は「毎試合、ボランチのメンバーが変わっている。コンビネーションを作るのは難しいところがある。もちろん、試合中にやっていかないいけないし、対応していかないといけない」と吐露した。

 C大阪のボランチは、この日の先発だったMFキム・ボギョンとMF扇原貴宏のほか、MF山口蛍、MF中後雅喜らがいる。MFマルチネスが怪我で離脱していることもあり、コンビが頻繁に変わっている。最もコミュニケーションが必要なボランチとCBの間柄だけに、茂庭が言うのも一理ある。

 クルピ監督も「失点が多いのはボランチの2人を含めて中盤の選手の入れ替わりが非常に多いことだと思う。昨年安定していたのは、ほぼ全試合を通してマルチネスとアマラウの2人がコンビを組んでいたが、今年はなかなか固定できない」と分析した。とはいえ、試合は続く。今いる選手で安定させないといけない。27日のアウェー決戦に向けてJリーグで急整備する。
 
(取材・文 近藤安弘)

▼関連リンク
ACL2011特設ページ

TOP