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[MOM157]慶應義塾大FW風間荘志(4年)_復活したエースFW

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.23 関東大学1部L第15節 慶應義塾大5-1国士舘大 早稲田大G]

 復活したエースストライカーが勝負の行方を決定付ける一撃を決めた。慶應義塾大のFW風間荘志(4年=暁星高)は1年時に関東大学選抜に名を連ね、その後U-20代表日本代表候補たちによるU-20ジャパンズエイト大会にも出場していたFW。ただ足首などの故障が重なり、3年時、そして大学最終学年となった今年の前期も出場機会を大きく減らしていた。

「乗り切れていなかったですね」と当時を振り返る風間。自身のプレーへの迷いもあり、完全に不振に陥っていた。それでも名門で存在感を示していたストライカーはここへ来て対戦相手の脅威となるほど復活を遂げている。この日はボールが入ると、DFを引きずるかのような豪快な突破を繰り返した。倒されそうになっても次の一歩を踏み出してグイグイと前へと突き進んでいく。国士大はその強烈な突破の前にひとりのDFでは止め切れない場面があった。

 この日シュートは1本。ただその1本が試合の行方を大きく傾ける1点となった。2-1の後半8分、慶大は左中間でパスを受けたMF藤田息吹がディフェンスラインの背後へ飛び出した風間へスルーパス。絶妙なタイミングでボールを引き出した風間は左足ダイレクトでシュートを押し込み、3点目を決めた。「もっとシュートを打たないといけない。でも勝負どころのあの場面で決められたことはよかった」と微笑んだ。

 周囲の信頼をつかんで復活した4年生FWのラストイヤーに懸ける意気込みは特別だ。「1年のときは勢いだけでやっていた。でも今は違う。全部引退試合だと思って戦う。後輩たちに残せるプレーをしたい」。チームを最前線で引っ張り、全国へ導く。

[写真]後半8分、慶應義塾大FW風間が左足で3点目のゴール

(取材・文 吉田太郎)

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