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[MOM165]専修大MF町田也真人(4年)_「美しいサッカー」の主役

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.18 全日本大学選手権1回戦 専修大9-2福山大 鴻巣]

 圧巻の9ゴールで全国デビュー戦を飾った専修大の源平貴久監督が「テクニックというか、サッカーにおけるゲームの中の技量というものが物凄く、ボク個人としては(他の選手で同等のものを)見たことがない。あの子でゲームが成り立っている」と絶賛する存在。それが専修大のナンバー10、MF町田也真人(4年=埼玉栄高、ジェフユナイテッド千葉加入内定)だ。

 この日はPKによる1ゴールと1アシスト。加えて右CKから2点を演出した。そして幅、深さのある縦横無尽の動きでボール、周囲と絡んではフリーの選手をつくり出した。自身のシュートはPKによる1本のみだったものの、必死の抵抗を見せる福山大の守備網を中央、サイドで攻略させたMFの放つ存在感は別格だった。ただ本人は不満の表情。「もっとできたな、というのがある。もっと前へ、前へ行きたかった。納得はできていない。運動量を多く、ということはできたけれど、ボールコントロールが詰まってしまった。もう少しやり切らないと上にはいけない」と首を傾げていた。

 それでも攻撃の流れに乗りながら、時に見ている側までまでもを欺くようなアイディアとそれを正確に実現する技術を披露する。試合中に突如浮かんでくるという「閃き」。これが勝利につながると同時に、専大のサッカーをよりエンターテイメント性の高いものにしている。「(千葉へ)内定したことによって注目されている。恥ずかしいプレーはできない。前を向いてみんなが思いつかないようなプレーをして、決定的なチャンスをつくるところを見てもらいたい。そして見ていて楽しいサッカーの『主役』を務められればと思う」。

 チームの、そして大会の『主役』へ。「レベルの高いところでできないとJでも通用しない。持ち味をしっかりと出していきたい」と口にした町田は準々決勝ではよりゴールへ向かうプレーも披露するつもりだ。大舞台で思い通りのサッカーを描くこと。そして「攻撃的で美しくサッカー」を掲げるV候補を、“専大のマエストロ”が初出場初優勝へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
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