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[MOM178]全日本大学選抜MF泉澤仁(阪南大2年)初の国立"特別なグラウンド"で劇的決勝弾!!

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[3.25 デンソーカップ第9回大学日韓(韓日)定期戦 日本2-1(延長)韓国 国立]

 自身初の国立競技場で劇的な決勝弾を決めてみせた。後半から投入されたMF泉澤仁(阪南大2年=新潟ユース)が1-1で迎えた延長後半ロスタイム1分、決勝点となるシュートを左足で流し込んだ。

「パスが良かったので流し込むだけの簡単なゴールだった」と振り返ったが、GKとの1対1をかわし、DFを前に冷静に決めての一撃。味方からのパスをゴール右で受けると「もっと突っ込んでくるかと思った」と腰が引けていたGKを冷静にかわす。最後は相手DFを前にコースを見極め、左足で流し込んだ。このゴールが決勝点となり、全日本大学選抜は全韓国大学選抜に2-1の勝利。通算の対戦成績で4勝2分3敗(日本開催:4勝1分)と勝ち越しに成功した。

 泉澤は国立競技場へ観戦に来たこともなく、今回の日韓定期戦で本当に"初めて"国立競技場に降り立った。「特別なグラウンドという感じ。陸上競技場なので観客が遠いかなと思ったが、近かったので驚いた」。そう話すグラウンドで伸び伸びとプレー。吉村監督から「とにかくゴールを取ってこい」とピッチへ送られると「少ししか緊張しなかった」という強心臓のMFは躍動感溢れるプレーでチームを勝利に導いた。

 全日本大学選抜メンバー22名の内17名が関東リーグ所属の選手。そのため、関西学生リーグの阪南大に所属する泉澤は、多くのメンバーと選抜でしか顔を揃えることはない。それでも「イタリア遠征のときもやっているメンバーだったし、全日本のみんなは自分の特徴をわかってくれる」というチームメイトと連動した動きをみせた。

 また自らが決勝点を決めたにもかかわらず、試合後には「みんな(自分が)ドリブルをしやすいようなパスをくれたり。いつも自分は崩すだけになっているようなパスをくれるので」と謙虚にチームメイトへ感謝の言葉を続けていた。身長は163cmと高さはないものの、それを感じさせない持ち前の技術とドリブルで果たした決定的な仕事。謙虚ながらも強いハートを持つMFが全日本大学選抜に勝利をもたらした。

[写真]決勝点を決めた泉澤(右)

(取材・文 片岡涼)

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