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[大学MOM_34]駒澤大FW三島康平(4年)_エースが待望の今季初ゴール

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[大学マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.2 関東大学1部第16節 慶應義塾大 1-1 駒澤大 江戸川]
 
 待ちに待った復活弾だった。両チーム無得点で迎えた後半42分、駒澤大は左SB四方田翔平(4年=ルーテル学院高)の左クロスでゴール前に飛び込んだ全日本大学選抜FW三島康平(4年=浦和東高)が倒されてPKを獲得。これを三島が自らゴールへ沈めて先制ゴールを奪った。
 
 ロスタイムに追いつかれて勝利にはつながらなかったが、全日本大学選手権出場圏内4位の慶應義塾大と勝ち点26で並ぶチームにとっては、終盤戦へ向けて勢いをつける大きな1点だ。今夏のユニバーシアード3位決定戦で決勝ゴールを決めるなど全日本大学選抜で主力を務める三島だが、今季は春に痛めた両脛の負傷により、満足にプレーできないシーズンを送ってきた。ユニバで活躍したものの、負傷を再発させ、後期4試合は全て欠場。1人退場者を出した直後の後半30分にピッチへ立った三島にとってこの試合は、後半42分から出場した前期最終節・法政大戦以来5試合ぶりの出場だった。

 「(試合に出られず)悔しい気持ちでいっぱいだった。つらい思いをずっとしていた。出たらやってやろうと思っていた」という三島は、183cm、75kgのフィジカルを生かした空中戦、競り合いでの強さを発揮。これまで試合に出られなかったうっ憤を晴らすかのように雨中のピッチを走り回った。そして「落ち着いて蹴れた」という右足のPKによるゴール。これは自身の今季初ゴールだった。

 最終学年を迎え「より一層チームのことを考えるようになった」という三島。エースの役割を果たせずに苦しんできたが、残り試合で迷惑をかけたチームへどれだけ“恩返し”できるか。「自分が潰れてでもチームの勝利に貢献したい」と意気込むストライカーは、チーム16試合目で決めた初ゴールをきっかけにこれから巻き返す。
 
(取材・文 吉田太郎)

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