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南アフリカW杯便り

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デンマーク戦に逆風?追い風?

[6月22日午後11時@ラステンバーグ]

 今日はヨハネスブルクから北西へ約90kmの位置にあるラステンバーグまでタクシーで移動し、メキシコ対ウルグアイの試合を取材しました。

 ラステンバーグは24日に日本がデンマークと対戦する決戦の舞台でもあります。僕もこのままラステンバーグに残り、前日練習、そして運命のデンマーク戦を取材する予定です。

 ラステンバーグはのどかな田舎町といった印象で、少なくとも昼間はヨハネスブルクのような“危険な匂い”もしませんでした。標高は1500m。9つの開催都市の中でも2番目の高さで、気温も低いと言われていたのですが、今日の試合は午後4時開始だったこともあり、公式発表で19度。前半はコートも脱いで観戦していたぐらいです。

 とはいえ、日本対デンマークの試合は午後8時半開始。この時間になると、かなり気温も下がり、マフラーをしてスタジアムからホテルへ戻ったぐらいでした。寒暖差が大きいので、すでにラステンバーグ入りしている日本の選手も体調管理には気を付けてもらいたいです。

 ところで、W杯に向けて座席数の増設など改修工事が施されたロイヤル・バフォケング・スタジアムですが、この日の観衆は3万3425人。収容人数は4万4530人なので、約1万席は空席だったことになります。実際、スタンドの光景には寂しいものがありました。

 ラステンバーグではすでに4試合行われましたが、12日のイングランド対アメリカで3万8646人を集めたのが最高で、15日のニュージーランド対スロバキアは2万3871人、19日のガーナ対オーストラリアは3万4821人、そして今日の3万3425人と動員で苦戦しています。

 この日の試合前の国歌斉唱時には、ピッチサイドにある電光式の広告看板の表示が突然切り替わり、「6.24 DENMARK VS JAPAN」の文字とともに「GET YOUR TICKETS NOW!」とデカデカと表示されました。日本戦のチケットも当然、まだまだ残っているようです。

 人口45万人は開催9都市で最少。空港がないため、交通アクセスも悪く、地理的になかなか観客が集まりにくいところはあるのでしょうが、日本の決勝トーナメント進出が懸かった大一番。どうせなら満員の観衆の中でやってもらいたかったところです。あ、でもブブゼラの影響が小さいという意味では日本の追い風になるかもしれませんね。

(文 西山紘平)

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