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直伝 澤穂希 in USA

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安らぎのひととき

みなさんこんにちは!澤穂希です。
アメリカでの長いシーズンが終わり、現在は日本で束の間の休息を楽しんでます。
帰国後の私は、取材に応対したり友だちとランチをしたりしています。そして、午後は毎日、以前所属していた日テレ・ベレーザの練習に参加させてもらっています。
ベレーザでの練習は、フィジカルや紅白戦など、みんなと同じメニューをしています。
現在首位のベレーザは10月31日(日)に最終節、2位の浦和と直接対決!ですので、これ以上の細かな練習メニューはいえませんが(笑)。

今回はオフの話をしたいと思います。
私はオンとオフをきっちりわけるタイプなので、オン(サッカーをしている時)と同じくらいオフ(サッカーから離れている時)も大事にします。
もちろん選手によっては四六時中サッカーに触れていたいタイプもいます。でも私の場合は、オフに気分転換することでより「サッカーをしたい!サッカーをやるぞ!」という気持ちになれるのです。なので、あえてサッカーからは離れる時間を設けるようにしています。

では、どんなオフを過ごしているのか?ということですが、今はいろんな友達と会ってご飯食べたり、買い物に行ったり。あとは、友達の舞台を見たりテレビや映画を見たりコーヒーを飲みながら読書などリラックスしています。きっとみなさんも同じような感じですよね。
でもこのような「安らぎ」を感じさせてくれる時間が、サッカーへの活力に確実になる。特に今は特にアメリカという環境から戻ってきたばかりなので、家族と一緒にいる時や美味しい日本食を食べてる時や自分の部屋でベッドに転がりながらテレビを観たりしてる時…そんななにげないひと時に、いつも以上に安らぎを感じているかもしれません。
やはり日本はいいですね!

そして、今思う存分充電して、11月のアジア大会に臨みたいと思っています。
2006年にあった前回のアジア大会では、決勝まで進み、PK戦で北朝鮮に負けて惜しくも準優勝でした。あの時は、自分自身PKを外したりしたこともあり、とても責任を感じています。なので…!今大会では是非アジアの頂点に立って、リベンジしたいと思っています!! 目指すは優勝のみ!
なでしこのみんなで、日本の良さをグランドで思いきり表現できれば良いな、と思っています。このコラムでも言ってきたように、なでしこの連係、戦術、組織としての強さは、世界にも通用する大きな武器ですので!みなさん応援、よろしくお願いします!

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最後に、コラムに送られてきた質問メールにお答えします。ぜひ参考にしてもらって、サッカーを楽しんでください!
【ご質問】
愛知県でサッカーをしている高校生です。
自分はよくボールが来るまでに周りの状況を判断するのが遅れてボールが来たときに慌ててしまうことがあります。
そこでゲーム中、自分がオフ・ザ・ボールの時、どんなことを意識して周りを見ている
のか??
澤さんに質問です。
自分はDFなのでもっと落ち着いてセーフティにパスを出したいと思っています。是非教
えてください!!

【答え】
自分がボールを持っていない時も常に「観る」ってことが重要です。DFというポジションで、特に真ん中であれば左右、前後を常に観ましょう。
サッカーは1秒もあれば状況がガラッと変わります。なので自分の立っている位置は勿論、味方、相手の立ち位置なども常に見ている必要があるんです。
私の場合はさらに、どこにスペースがあって相手はどこにボールを出されたら嫌かってことも考えます。
「ボールが来たときに慌てる」というのは、まだ準備不足なのではないでしょうか。きっとボールをもらう前にやれることがまだまだあるはずです。
ボールがいつ、どこから来てもいいように状況を把握していること。それと、ボールを貰ってから考えるのではなく、どこに出したらセーフティなのかをいつも意識していること。この2つを念頭にプレーしてみてください。
もしできるようになれば、DFであれば3タッチ2タッチとタッチ数を少なくして簡単に味方に出すことが可能になるはずです。さらに上達すれば、ボールを出したからといってそのままじゃなく、出して次またもらう!など、味方のサポートもできるようになると思いますよ!

▼関連リンク
澤選手自身が女子サッカーのすべてを説き明かした自著『直伝 澤穂希』

※本コラムは隔週更新予定です。サッカーをしている女性で澤選手への特に技術的な質問を大募集中。こちらまでお寄せください。

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