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テセ通信:次なる夢に向かって(11-12編) by 鄭大世

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日本代表ファンには申し訳ありませんが、今回は勝たせて頂きます!
by 鄭大世

『テセ通信-次なる夢に向かって-』(11-12編vol.1=8月30日)

川崎Fからドイツ2部のボーフムに移籍した北朝鮮代表FW鄭大世選手のコラム『テセ通信-次なる夢に向かって-』。川崎からドイツ、そして世界へ。リーグ戦の奮戦記を中心に、鄭大世選手の“想い”をお伝えします。
 みなさんお久しぶりです。昨シーズン後半は怪我もあり、気持ちよくコラムを書けない日々が続きましたがチョン・テセはもう大丈夫です☆ 膝も内視鏡で治し、そして首も完治。今では練習でもサッカーをするのが楽しくてしょうがない、そんな中学2年生の春のような感覚です……。

 前節はボーフムで残念ながら出場はなりませんでした。9月2日に待ちに待った日本代表との試合があるので、どうにか途中出場からでもゴールを決めて勢いをつけたいところでしたが、出場すらできませんでした(苦笑)。今回はコンディションも良く、いける! という確信があったので残念でした。

 それでも昔から憧れていた日本戦。いかなる状況に置かれようとも関係ありません。例えコンディションが悪くとも、手術明けだろうとも、試合に出ていなくとも、そこで過去最高のベストパフォーマンスができる事に自信があるし、ここに約束します。それほど日本戦にかける思いは強いです。日本代表ファンには申し訳ありませんが、今回は勝たせて頂きます。

 ちょうど6年半前(05年2月)、俺は埼玉スタジアムのバックスタンドでドイツW杯最終予選の初戦、日本vs北朝鮮(2-1日本○)の試合を観戦してました。そこで見た光景は眩しく閃光を放っていました。アン・ヨンハさんは玉田選手を封じて、リ・ハンジェさんは三都主選手とマッチアップして……。あの時、日本代表と互角に試合をしてる代表チームが本当に頼もしかったし、そこに憧れました。

 そこからプロになり、5年たった今でも忘れません。プロ人生のちょうど折り返し地点に立っている俺は、なんの因果か同じ埼玉スタジアムで日本代表と対戦する事になりました。あの時とは自分を取り巻く環境は大きく変化しました。この5年間でみんなのおかげでそれなりのキャリアを経て、W杯にも出場しました。周りは俺をリスペクトしてくれてるし、日本代表の中にも多くの友達がいます。そんな大事な折り返し地点を迎え、そのタイミングで迎える日本戦。燃えないわけがありますか? 何があろうと点を取りに行きます。

全身全霊
一騎当千
乾坤一擲
勇猛精進
威風堂々
獅子奮迅
捲土重来

 どれも今の自分には当てはまります。どんなDFだろうとも、自分の骨が折れようともなぎ倒し、命をかけて、この身が滅ぶ事もいとわずにゴールに突進して行きます。今回のチョン・テセは楽じゃないですよ。

 そんな中、29日、24時間のフライトを経て北朝鮮代表チームのみんなと合流しました。すっかりチームは若返っていて俺もベテラン組で、使われた事のない敬語を使われ始めました。なんだかぎこちないですが、今度は引っ張っていく立場になったんだなーと思っています。代表チームには迷惑しかかけていないので、そろそろ発展のためにも貢献しなきゃという気持ちも芽生えてます。

 とにかく今回、日本に勝って、W杯への勢いをつけ、俺の人生をもっと輝かせます。さらになんの因果か、俺がJリーグに入るキッカケとなったあのグラウンドで練習を行います。色んな動機付けがあり、俺の背中を押してくれてるんで頑張ります。今度は俺が閃光を放つ番です!

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