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山梨学院日記~王者奪還~ by 白崎凌兵

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飛びぬけた武器を
by 白崎凌兵

 自分はもっと点を取ることにこだわりたいと思っています。ガンバからバイエルンへ行った宇佐美クンが「海外に行ったら何か抜けていないと厳しい」と何かのインタビューで言ってました。ドリブルもパスもシュートもいいと言われている宇佐美クンがそう感じている。自分はドリブル、パス、シュートそのうちひとつでも欠けるとバランスを欠いてしまうと思っています。でもひとつ飛びぬけたものを持ちたい。

 原口クンで言えばドリブル。見ていてすごく興味がある。密集地帯を抜けていくドリブル。ふつうだったら「イチ、ニ」という感じで抜けようとするところを原口クンは「イチ」で触って抜けてしまう。あれはDFがついていけない。自分のドリブルは間合いだったり、腕の強さを活かしていると思うけれど、それが武器になるか。シュートだったらスピードは速くなったけれどまだ精度が必要。ただ、それを少しでも改善してゴールにはこだわりたい。飛びぬけた武器を探すことも自分にとって選手権の意義だと考えています。

 自分は完成されているように言われるけれど、早熟じゃない。体はまだまだだし、どんどん上手くなっている気がする。練習するたびに上手くなっている気がする。自分は、普段からサッカーのことばかり考えています。練習の1シーン1シーン全部覚えている。だから暇なときとかは一番良かったプレーは何だったのか思い出している。そうすると、「ここもあった」とか「こういう選択肢もある」と見えてくる。こだわっていくと相手が受けやすい回転のパスだったり。それを発見するとうれしいし、いくらでも進化することができると思います。

 例えば上手いチームはFWの胸にボールをつける。胸に速いボールを正確に入れられれば、DFは必ずファウルをする。苦しい状況ではこれが脱出するには一番よかったりする。それはチームでも要求しているし、やっていかないといけないこと。選手権は個人としてもチームとしても集大成になるので、学院でやってきたことを全て出したいと思います。

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