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スペインで戦うフットサル選手・荒牧太郎の挑戦 by 荒牧太郎

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開幕前のドタバタ Part1
by 荒牧太郎

 前回の『オフの過ごし方』で書いたように、心の充電も完璧。オフ終盤は早くプレーしたくてウズウズした状態でした。ただ、具体的にいつに向けて準備しているのか、時間的な目標がはっきりしないと、実は準備もすごく難しいものになるんです…。

 なぜ、いつに向けて準備をすればいいのか、はっきりしなかったのか。これは昨シーズン終了後の話をしなければいけません。昨季の終了後、クラブのGMと話し合い「来季も契約をしよう。しっかり日本で休んで、また8月頃に戻って来い」という話をもらえました。そうです。この「8月頃」というアバウトな表現が問題です。

 日本のクラブであれば、外国人選手に「この日に戻って来い」と指定するでしょう。もしかしたら、チケットの手配もしてくれるはずです。しかし、スペインのフットサルクラブでは、自分で決めなければいけません。いつスペインを発って日本に戻り、いつ日本を発って、スペイン入りするか。それを自分で決めて、往復の航空チケットを買うのです。

 クラブ側が指定できないのにも、理由があります。リーグの開幕がいつになるのか、はっきりしないのです。そのため、クラブも始動日を決めることができずに、僕がチケットを買う時には「8月頃」と言われたので、第1週に始動しても間に合うように、7月末にスペインに戻れるようなチケットを買いました。

 ところが、日本でオフを満喫している間に、代理人と連絡をとると「7月末に来るのは早すぎる。スペインに来ても、まだピソ(マンションのようなもの)にも入れない」と言われました。そこで、スペインで購入したチケットの復路をキャンセルし、新しいチケットを用意しなければなりませんでした。

 その時点で、スペインリーグ1部の開幕は9月15日、2部の開幕は9月22日と発表されていました。そのため、クラブの始動は8月13日頃になるだろうということで、8月10日に到着するチケットを抑えました。ところが、今度はクラブから代理人に連絡が入り「始動は8月27日になった」と、伝えられたんです。8月は日本でも夏休みの時期になるので、チケットが非常に取りにくかったのですが、急いで8月25日着の便を取り直しました。

 これで一安心…。と思うでしょう。でも、実はその後もクラブから直接、僕に連絡があり「監督が8月22日から練習をしたいと言っているが、来ることはできるか?」と聞かれたんです。しかし、すでに2度、チケットを取り直しており、新たなチケットを探すのも難しく、予約を変えるにはお金もかかるので「さすがに無理です!!」と断り、抑えていた25日着の便で、スペインに戻ってきました。

 飛行機を抑えるだけでも、これだけ大変だったのですが、移動中もトラブルが続きました…。次回のコラムでは、そのときの話をお伝えします。

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