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POINT OF SOCCER by 長谷川望

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本国リバプールアカデミーを味わえるスクール
by 長谷川望

 前回のコラムで取り上げた日本に初上陸したリバプールFC(LFC)スクール。ここでは海外でプレーする機会を日本の子供たちに提案すること、日本にいてもイングランドの風を感じるような工夫が今後施されていきます。どのような取り組みなのか運営する株式会社スポーツマネジメントインターナショナルの田川英里子代表取締役にうかがいました。

「(イングランド)プレミアリーグに日本のスクールから選手を送り出したい。世界に通用する選手を輩出するというのが最終的な目的」。以前、イングランドに住み、プレミアリーグを間近でみてきた田川代表は、そこで日本人選手が注目されているのを知りました。

 LFCスクールでは今後「セレクションコース」を設けて、千葉県と神奈川県にある6校のなかで優秀選手賞を年に一回出し、現地につれていくという仕組みを予定しています。海外での経験は子供たちに自信を与え、新しい環境を知ることで今まであった価値観の幅が大きくなります。このような取り組みは可能性を広げる貴重な場所となるのではないでしょうか。

 そして地域密着を目指す千葉県・南房総校にはLFCスクールのクラブハウスも建設されました。このクラブハウスの特筆すべきところは、現地のアカデミーの特徴をそのまま取り入れ、近づけていくということ。スクールに通う生徒たちや保護者の方はもちろんのこと、訪れた人が現地の雰囲気を味わえるようなつくりにするというものです。

「内装はLFCアカデミーと同じように名言集を書かせてもらう。現地ではOB選手や現役選手の名言がそこら中に書かれている。他にもLFCにあるカフェもつくる予定。メニューを同じものにするので現地の雰囲気を感じてもらえたら嬉しい」。LFCではマイケル・オーウェン氏や今シーズンで退団が発表されたLFCキャプテンのMFスティーブン・ジェラード選手など名だたる選手たちが過去も現在もプレーしています。ここからサッカーキッズの心を打つような名言が生まれるかもしれませんね。

 イングランドではアカデミーから選手たちの名言などを用いり、LFCを満喫できる工夫がされています。その本場の雰囲気を味わうことができるこだわりのスクール。日本でもカフェや今後はじめるという英会話教室を通じて、様々な人が親しみやすい環境になっていくでしょう。

◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。ロンドン五輪で女子レスリング金メダリスト伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、TBS元旦スポーツ祭り『2013年にかけるアスリートたち』、WOWOW『金曜カーソル』などテレビ番組でも活躍中。
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