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ヤング魂 by 長谷川望

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[第6回]MF谷内田哲平(長岡JYFC)「どんな状況でもチャレンジしていく強さ」
by 長谷川望

 新幹線で東京駅から長岡駅まで約1時間半。長岡駅を降りて車で数分のところに新潟県の名門・帝京長岡高校がある。そのグラウンドで練習を行っているのが長岡ジュニアユースフットボールクラブだ。西田勝彦監督は「選手たちは豊かな発想やアイディアをもっているので、それを好きに自由に発揮し、その代わり取られたときは全力で取り返す」とチームの特徴について話す。

 長岡JYは、今月行われたU-15で唯一世界大会の切符を手にすることができるJFA プレミアカップ2015で北信越地域代表として出場し、見事3位に輝いている。

PICK UP選手
 今回注目するのは谷内田哲平くん(13)。ポジションはミッドフィルダ―。U-13日本選抜トレーニングキャンプ、エリートプログラムU-13、今月15日から始まるU-15日本代表候補トレーニングキャンプメンバーなどに選出されている。3位で終えたJFA プレミアカップ2015でもベストイレブンに選ばれた期待の選手だ。

 中学2年生だが、すでに高校生と一緒にトレーニングに励んでおり、高円宮杯U-18サッカーリーグ2015プリンスリーグ北信越では帝京長岡高校のメンバーとして活躍している。

どんな選手!?
 チームを率いる西田監督は谷内田くんについて「視野が広く、相手の視点でも考えてプレーできる。味方がどう考えているのかも理解できるので、これから楽しみな選手。ピッチ内ではリーダーシップがあるタイプ」と話す。小学校に入る前から長岡FCに所属していた彼を、クラブのスタッフが保育園まで迎えに行ったりしていたという貴重な話も聞かせてくれた。「楽しみな選手」という監督の言葉には、親ごころに似た気持ちも含まれているのかもしれない。

 自分の得意なプレーについて谷内田くんは「得意なプレーはスルーパスなんですけど、質がまだ低いので、質を高めていきたいです。パス察知とか、ボールの置き所など、あと考えながら周りを見ることをピッチでは心がけています」と謙虚な姿勢のなかにあるサッカーへの強い意志をみせてくれた。

将来の夢は!?
 好きな選手は柴崎岳(鹿島)とアンドレス・イニエスタ(バルセロナ)。「身体の向きだったり、ボールを受ける前の動きとかを注意して見ています」と、日本、海外と様々なミッドフィルダーの選手を研究している。将来の夢はパスサッカーの最高峰として君臨するバルセロナでプレーすることだ!!

 そして高校生のチームに唯一中学生としてメンバー入りする意気込みも聞いた。「高校生とやることなので、ミスもあるかもしれないけど、チャレンジしていきたいと思います」。長岡JYで大切にしているのは自由にアイディアを発揮するチカラ。谷内田くんが言うように、それはまさに「チャレンジ」ということだ。

サッカー以外では!?
――休みの日は何をするのが好きですか?
「スマホでゲームとかやってます」

――なんのゲームが好きなの?
「ツムツムとか(笑)」

――(笑)。ハマってる人多いよね! 他には何をしているの?
「あとは寝たり、サッカー見たりしています」

――高校生のなかでやるのって大変なこともあると思うけど、これからもがんばってね!
「ありがとうございます」

◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。ロンドン五輪で女子レスリング金メダリスト伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、TBS元旦スポーツ祭り『2013年にかけるアスリートたち』、WOWOW『金曜カーソル』などテレビ番組でも活躍中。
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