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セルジオ越後の越後録 by セルジオ越後

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田嶋幸三氏のFIFA理事就任、理事と会長は違う。日本の国会で言う新人議員と同じ状況だ
by セルジオ越後

 4月30日にアジアサッカー連盟(AFC)が行った国際サッカー連盟(FIFA)理事選挙で日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三副会長が初当選。FIFA理事に就任することが決定した。報道ではワールドカップの出場枠確保にいい影響が出るって言われているけれど、会長になったという勘違いしているメディアが多くないか。理事と会長は違う。日本の国会で言う新人議員と同じ状況だ。手に入れたのはまだまだステータスくらい。現段階では4.5を維持させるとかできる力はない。いきなり大きなことを動かすような力を得た訳ではないよ。

 FIFAの理事になったのは日本サッカー協会の小倉純二現名誉会長がなって以来。小倉さんはFIFA理事を2期8年やっている。その間にユースやフットサルの大会の担当はしていたけれどメーンのところはやっていない印象だ。これがアジアの立場。また、田嶋さんの日本での知名度はどのくらい? 日本サッカーに詳しい人以外でもどれだけ知られているか。世界での知名度はまだまだないだろう。4年間はほとんど何もできないかもしれない。

 ただ、日本サッカー協会の理事会でもあの中に入らないと分からないこと、あの中でしか知らないことが多い。そこに入って情報をチェックしたり、欧州、南米の理事に近づくチャンスはあると思うよ。中東の国々にはかなわないかもしれないけれど、窓口はできた。1期目だからまずは、どこまでFIFAの中で存在感を発揮できるか。そしてFIFAで日本の発言力を高めるために働きかけていかなければならない。サッカービジネスを発展させることができればいい。

 あとは、日本代表が試合させる相手ももう少しいい相手と組んでもらうとか期待したいね。世界との距離を縮めること。FIFAの理事に日本人が復帰したことは明るいニュースだけど、当選して終わりでなくてこれから。4年間何もしませんでしたじゃいけない。

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