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セルジオ越後の越後録 by セルジオ越後

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これから興行的には万全な1年になる
by セルジオ越後

 日本代表はイラクとの国際親善試合を4-0で勝った。イラクは重いコンディション、GKは下手くそ・・・・・・かなりレベルの低いチームだった。日本はみんな上手く見えたね。まともに打たれたシュートはなかった。トップに入ってきたボールは全部跳ね返せる。柴崎のアシストから本田が決めて、宇佐美も活躍した。興行的に見ればとてもいい試合だったんじゃないか。でもハリルであろうが、誰がやっても勝てる相手だったし、サッカーどころだったら間違いなくブーイングになる相手。63000人という観客に見せるにはイラクは失礼な相手だった。

 4年間の課題がまるで変わっていない。ブラジルのワールドカップで思い知らされたのは、ワールドクラスとやらないと課題が見えないということ。興行を優先して国内で手頃な相手に勝って、強かったと勘違いして本番で負けてしまう。またその繰り返し、4年間の興行が始まった感じがしたね。

 日本のワールドカップ2次予選の相手はシンガポール、カンボジア、アフガニスタン、そしてシリア。この日戦ったイラクのようなレベルの低い相手ばかりとしかできない。トレーニングの時間を削って強いところとやらないと、「強化なし」の1年になってしまうよ。

 2次予選では弱小国相手の試合が続いて、誰が出ても活躍するような試合が続く。メディアや興行面にとってはおいしい相手ばかりかもしれない。これから興行的には万全な1年になる。でも日本の力が強くなった訳ではない。キリンチャレンジカップの勝利ボーナスを倍にするとか、ニンジンぶら下げないと、まともなチームは来ないんじゃないか。サッカー協会はブラジルワールドカップ、アジアカップで負けて、反省しているのか。4年間ちゃんとした強化をしていかないと18年の本大会でまた痛い目を見ることになるよ。

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