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ヤング魂 by 長谷川望

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[第51回]DF青木想真(FC古河)「オールラウンドな能力で頼れるセンターバック」
by 長谷川望

 茨城県古河市で活動しているFC古河は、U-15、U-13共に関東ユースサッカーリーグ2部に所属している強豪クラブだ。

 取材日は渡良瀬川の河川敷にある古河リバーフィールドで練習を行っていた。そこでまず目に付くのは綺麗に整列してあるたくさんの自転車、それに並列してまっすぐに置かれたカバンだった。開放感のある広場にその統一性は目立ち、取材前から関心させられる。

 クラブの理事長兼監督を務める岩﨑勇二氏に「心がけていること」について聞くと、最初に話したのはピッチ外の話だった。「ピッチの中だけじゃなくて、特にピッチの外に気をつけています。自転車、カバン、靴の置き方を見て、『最近この子様子がおかしいな』など選手のピッチ外の状態に目を向けるようにしています。指導を続けて20年経ちますが、ピッチの外に目を向けた頃から結果が出るようになってきたこともあり、それが正しいのかは別として、選手の成長を見据えてこのような取り組みを続けています」。ふとした瞬間かもしれないが、グラウンドの外でこのような光景を目にして、チームの一体感を感じることが出来た。

 今回は、この春中学3年生になり、新しくチームを作っていくセンターバックの選手に注目したい!

PICK UP選手
 青木想真(そうま)くん(14)。ポジションはセンターバック。彼のストロングポイントは、守備はもちろん得点にも絡む鋭いヘディングだ。

「1対1の強さを強化したいです。家ではボールタッチを磨くために、狭いところでリフティングしたりしています」と、課題を作り、家でも努力を惜しまない。去年ベスト8まで勝ち上がった「第30回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会」にも出場するなど、今後の活躍も期待されている。

どんな選手!?
 岩﨑監督は「青木はオールラウンドにプレー出来て、この学年で唯一全国大会を経験しました。前も後ろも出来るので、試合の流れで点数がほしい時には前に出て、しのぎたい時は後ろで守れるので、非常に柔軟性がある選手です」と、攻守において彼の能力を評価している。

 チームメイトからもそのオールラウンドな能力は一目置かれている。「いつでも落ち着いていて、どんなところでも自分のプレーが出来る選手です」。

 青木くんはこの春、最高学年の中学3年生となり、チームに対する想いも強い。「たくましく明るいチームにしていきたいです」と力強く答えてくれた。

気になる質問‼
――好きな選手はいますか?
チアゴ・シウバ選手(パリSG)。ゲーム中にもキャプテンらしいたくましさを感じるところが好きです」

――将来の夢を教えてください。
「高校サッカー選手権で活躍して、そこからJリーグのクラブからオファーをもらって、代表へと可能性を広げていきたいです!」

――これからも頑張ってください!
「これから関東リーグで勝ち点積み上げて昇格する勢いで頑張ります!」


◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。ロンドン五輪で女子レスリング金メダリスト伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、TBS元旦スポーツ祭り『2013年にかけるアスリートたち』、WOWOW『金曜カーソル』などテレビ番組でも活躍中。
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