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ヤング魂 by 長谷川望

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[第68回]GK飯塚欣士(前橋FC)「感謝と謙虚な気持ちを忘れないチームの守護神」
by 長谷川望

 群馬県前橋市で活動をしている前橋FC。練習拠点は高校サッカーの名門・前橋育英高校サッカー部と同じ高崎グラウンド、クラブハウスを使用し、恵まれた環境でサッカーが出来るというのも魅力の一つだ。クラブは今月15日から開催されている第31回 日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会に出場しており、関東ユース(U-15)サッカーリーグ(2部)に所属している。
 
 前橋育英高校の外部コーチも兼任している湯浅英明監督に、現在大会真っ只中のクラブユースサッカー選手権に挑む想いを聞いた。「クラブユースは4回目の出場で、最初参加させていただいたときはベスト8だったので、それに並ぶかそれ以上の結果を残すことが目標です。まずは目の前の試合を勝ちきって、予選を突破することが大事になってくると思います」。北海道帯広市で開催されている全国大会、前橋FCの挑戦がはじまる。
 
 今回はチームの最後の砦である中学3年生に注目したい!

PICK UP選手
 飯塚欣士くん(15)。ポジションはGK。持ち味である181㎝の長身を活かしたセービングは、決定的な場面からチームを救う。
 
 現在チームの守護神として活躍する彼のGK歴は、意外にもそんなに長くない。「小学6年からGKをやっています。最初はフィールドプレーヤーをやっていたんですけど、5年生の最後にGKをやっていた子がフィールドで出ることになったので、たまたまGKをやることになったのがきっかけです。前橋FCのキーパーコーチである山口晋嗣さんからお誘いがあり、ここでプレーしているのが奇跡です」と、感謝の気持ちと謙虚な気持ちを今でも胸に刻んでいる。

どんな選手!?
 湯浅監督は「身体が大きいので、その特徴を活かして頑張ってもらいたいです。まだまだ成長していくと思うので、中学を卒業しても楽しみな選手です」と、彼の可能性を高く評価している。
 
 姿勢が良く、中学生とは思えない身体の大きさは、最初コーチだと思って挨拶をしてしまったほどだ。そのことを飯塚くんに聞いてみると、姿勢が良い秘訣にはコーチからのアドバイスがあった。「最初自分は姿勢も悪く、引っ込み思案だったんですけど、山口コーチから姿勢を良くすることやたたずまいについて教えてもらいました」と、彼の成長には才能を見出し、魅力を引き出したGKコーチが大きく影響していることを話してくれた。
 
 そして夏の全国の舞台・クラブユースサッカー選手権に出場している前橋FC。飯塚くんに大会前の意気込みを聞いた。「全国に行くだけで終わらないで、一つでも勝てるようにチームみんなで頑張りたいです」。この夏のあつい戦いは、彼の長いサッカー人生の財産になることに違いない!

気になる質問‼
――好きな選手を教えてください。
西川周作選手(浦和)の正確なキックが好きです。攻撃に繋がる配球がすごいと思います」

――将来の夢を教えてください!
「プロサッカー選手になって、活躍したいです!」

――休みの日は何をして過ごしていますか?
「家にこもっているより、とにかく運動が好きなので、中学でもバスケ部に仮入部していて、休みの日は試合の応援に行ったりしています」

――これからも頑張ってください!
「自分以外にもGKが2人いるので、ポジションを守っていけるようにしたいです!」

◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。ロンドン五輪で女子レスリング金メダリスト伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、TBS元旦スポーツ祭り『2013年にかけるアスリートたち』、WOWOW『金曜カーソル』などテレビ番組でも活躍中。
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