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ヤング魂 by 長谷川望

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[第87回]DF松浦陸翔(クラブ・ドラゴンズ)「熱い情熱で『悔しい』想いを力に変えるキャプテン」
by 長谷川望

 高校サッカーの名門校・流通経済大学柏高等学校のサッカー場で、まさに高校生のすぐ横で練習を行っているジュニアユースチームがある。クラブ・ドラゴンズ柏は、流通経済大柏高サッカー部の本田裕一郎監督が総監督を務めている千葉県のジュニアユースクラブだ。

 チームを率いる宮本毅監督は、この環境こそがクラブ・ドラゴンズの強みだと言う。「流通経済大柏高の選手が間近で練習をしているので、自ずとどういうことをしたら良いのか目で見て分かる環境です。練習やゲームも高校生とやらせてもらっているので、激しさ、厳しさ、スピード感をすごく間近で見られることが強みです」。実際に以前と比べてクラブ・ドラゴンズから流通経済大柏高に上がり、Aチームで活躍する選手も増えてきている。全国高校サッカー選手権大会で全国を目指す選手たちにとって、実際に活躍する高校生たちが一番のお手本となっている。

 今回は高校サッカーでの活躍を目標に、茨城県から通っている中学2年生をピックアップ!

PICK UP選手
 松浦陸翔くん(14)。ポジションはセンターバックでキャプテンを務めている。身長169㎝の彼は特に「たくさん食べて寝る」ことを心がけ、シンプルながらも成長期に欠かせないことを、身体づくりとして重視している。
 
 小学生のときにサイドハーフからCBへコンバートした松浦くん。試合中に意識していることを聞いた。「相手に裏を取られないようにラインを上げたり下げたりすることを、細く注意して見るようにしています」。これからディフェンスの要、そしてキャプテンとしてクラブ・ドラゴンズを引っ張っていく。

どんな選手⁉
 大友正人コーチは「リーダーシップがとれて、今まで見たことがない熱い情熱とアグレッシブさがある選手です。後片付けもしっかりでき、彼がいる時といない時の練習の雰囲気は全然違います」と、ピッチ内外での取り組む姿勢を評価している。

 今後のチームづくりについて松浦くんに聞いた。「試合と同じように練習もやらないと意味がないと思うので、練習を集中してしっかりしていきたいです。強いチームに劣っているところがあるので、そういうところに追いついていきたいです」と、しっかりとした口調で答えてくれた。印象的だったのは、「(試合で)勝てないと苦しくて悔しい思いをしてしまうから、練習に集中したい」という言葉だ。大友コーチが言う「サッカーに対する熱い情熱」がふとした瞬間に、にじみ出る。今年はその想いを力に変えて新ドラゴンズが始動する!

気になる質問‼
――好きな選手を教えてください。
セルヒオ・ラモス選手(レアル・マドリー)です。CKとかでアディショナルタイムに同点ゴールとか決めるところがカッコイイと思います」

――将来の夢を教えてください!
「まずは高校サッカーに出たいです。そしてプロサッカー選手になって、世界一のCBになりたいです!」

――休みの日は何をして過ごしていますか?
「近くの公園でサッカーをしたり、40分くらい走るようにしています」

――これからも頑張ってください!
「今年は高円宮杯とクラブユースで、全国出場できるように頑張ります!」

◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。リオ五輪で4連覇を成し遂げた女子レスリング伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、2016年『林先生のあのアスリートを一流にした劇的スイッチ』他多数出演。
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