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ヤング魂 by 長谷川望

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[第91回]FW米山導(S.T.FC)「本田圭佑の言葉を胸に! 全国を目指すドリブラー」
by 長谷川望

 東京都清瀬市で活動しているS.T.フットボールクラブは、東京都ユース(U-15)サッカーリーグ(Tリーグ)のトップリーグに所属しているサッカークラブ。本田圭佑(ACミラン)がクラブの経営に携わり、U-19日本代表に選ばれている安部裕葵(鹿島)を輩出した注目のクラブだ。

 廣瀬太郎監督に安部の中学時代について聞いた。「身長は一緒に入団した選手の中で1番小さく、1年生の時は長袖のユニフォームからやっと手が出ているような状況でした。しかしテクニックがあり、練習に対する集中力と向上心は他の選手と比べてもかなり高かったです。自分の意思をしっかりと持ち、スタッフとも物怖じせず会話出来ていました。今年の年始も(安部選手が)練習に顔を出してくれて、中学生にとって良い刺激になっています」。プロサッカー選手を身近に感じることができる環境は、中学生の「やる気」に繋がっている。

 今回は、プロ選手を実際に目で見て学ぶ中学3年生ドリブラーをピックアップ!

PICK UP選手
 米山導くん(14)。ポジションはFWかMF。サッカーを始めたころから「ドリブルが好き」と言う彼は、スピード感あふれるドリブルが持ち味だ。

 Tリーグのトップリーグに所属しているS.T.FC。チームの強みを聞くと「前からのプレッシャーと全員で守って、全員で攻撃が出来る運動量のあるチームです。もっと隙がないチームにして、相手が『こことは戦いたくな』と思うくらい、圧倒したいです」と、力強く答えてくれた。狙うは全国出場。今後の活躍に注目したい!

どんな選手⁉
 廣瀬監督は「スピードがあるのが彼のストロングポイント。中学3年時の安部よりもスピードはあります。スピードに乗ったときのドリブルは最大の長所だと思います。最後の決定力を高めて試合を決める選手になってほしいです。2年生のときから一つ上の3年生と試合に出していたんですけど、3年生にも自分の意見をしっかりと言える気持ちが強い選手です」と、米山くんの能力に期待を寄せている。

 本田の影響力にも注目したい。本田が経営に携わるS.T.FCには、サプライズで訪れることがあるというから選手たちにとっては、大きなモチベーションの一つになっている。米山くんの心にも本田の言葉が強く残っている。本田が来たときについて「『今のままでは、プロサッカー選手になるのは難しい。努力が足りないので、まず自分は何が足りなのかしっかり考えて下さい』と言われて、自分の心に響きました。本田選手のプレーは、スピード感が全然違いました!」と、当時の様子を鮮明に覚えているようだ。本田の存在が彼らの成長の糧となっているに違いない。

気になる質問‼
――好きな選手を教えてください。
ネイマール選手(バルセロナ)です。『相手をかわすドリブルが凄いな』と率直に思います」

――将来の夢を教えてください!
「プロサッカー選手か警察官になりたいです! 警察官は、僕が小さかった頃に迷子になって、警察官の人に助けてもらったことがきっかけです。サッカーの練習前に1日1時間以上勉強をやるようにしています」

――これからも頑張ってください!
「日本クラブユース選手権で全国優勝できるように頑張ります!!」

◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。リオ五輪で4連覇を成し遂げた女子レスリング伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、2016年『林先生のあのアスリートを一流にした劇的スイッチ』他多数出演。
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