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ヤング魂 by 長谷川望

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[第96回]MF宮本悠生(SCH.FC)「スペインで感じた質の高いプレー」
by 長谷川望

 神奈川県横浜市で活動するSCHフットボールクラブジュニアユースは、神奈川県(U-15)サッカーリーグ1部に所属するサッカークラブだ。現在、同リーグで首位を保っており、優勝が期待されている。

 SCH.FCでは、ほぼ毎年スペイン遠征を行っており、サッカーはもちろんのこと、それ以外のところでも選手たち自身で行動してもらうことで、育成年代の選手の自主性を養っている。

 ジュニアユースを統括している中野泰延氏に、スペイン遠征後の選手たちの変化について聞いた。「遠征は10日間くらいなので、技術や戦術面ではなかなか変わらないですが、意識は大きく変わります。日本に帰っても、この気持ちを忘れないで継続していかなければいけないと思っています。また、10日間一緒に生活するので、チーム力が身につきました」。スペイン遠征を通じて強まった意識と一体感。試合が多くなる夏を乗り切る大きなパワーにはなるのではないだろうか。

 今回はスペイン遠征で様々なことを学んだ中学3年生をピックアップ!

PICK UP選手
 宮本悠生くん(15)。左利きで、ポジションはボランチ。「週3回2キロくらい走るようにしています」と話す宮本くんは、豊富な運動量と攻撃に繋がる正確なロングキックでチャンスを作り出す。

 今年の春に参加したスペイン遠征については「自由行動が楽しかったです。スペインの郊外を回って、いろんな買い物をしました。自分たちで頼んだトルティーヤとパエリアが美味しかったです!」と、笑顔で話してくれた。そしてこの貴重な体験をさらに掘り下げていきたい!

どんな選手⁉
 中野氏は「運動量があり、いつも献身的なプレーでチームに貢献してくれています。攻守にわたってバランスのとれた中盤の選手です」と、彼のボランチとしての能力を高く評価している。

 宮本くんはスペイン遠征でも、ボランチとして学んだことがたくさんあったと言う。「スペインのチームと戦って、相手の方が上で自分たちが全然通用しなかったのが衝撃でした。個の力は自分たちの方がありましたが、周りを見る力や判断力が高かったので驚きました。スペインの選手を見習って、判断力を養ったり、もっと質の高いプレーをしたいと思いました。バルサのカンテラのチームを見たときは、パススピードの早さとトラップの質が高くて、とても勉強になりました」。「スペインサッカーが一番好き」と話していた彼は、実際に目で見て体験し、自分たちとの違いに気づいたようだ。この経験は、忘れられない思い出と共に、更なる成長の糧になるに違いない!

気になる質問‼
――好きな選手を教えてください。
「グリエーズマン選手(アトレティコ・マドリー)です。ボールを持ったときに変化をもたらすところや、背が小さいのに大きな選手に立ち向かって行くところが好きです」

――将来の夢を教えてください!
「プロサッカー選手になって、見てくれている人たちが『この選手すごいな』と思うような選手になりたいです!」

――これからも頑張ってください!
「パスサッカーの質をもっと上げていけるように頑張ります!!」

◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。リオ五輪で4連覇を成し遂げた女子レスリング伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、2016年『林先生のあのアスリートを一流にした劇的スイッチ』他多数出演。
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