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ヤング魂 by 長谷川望

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[第107回]MF小川嵩翔(坂戸ディプロマッツU-15)「全員で身につけた考える力『チームワークが武器』」
by 長谷川望

 坂戸ディプロマッツU-15は、埼玉県日高市で活動しているジュニアユースチームで、昨年行われた第32回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会に出場し、クラブ初の全国大会出場を成し遂げた注目のクラブだ。

 このクラブからは長谷川アーリアジャスール(名古屋)、清水エスパルスに内定している新井栄聡(流通経済大)など、プロとして活躍している選手も輩出している。彼らはどのような中学生時代を送っていたのだろうか。小林翼監督に聞いた。「長谷川アーリアジャスールは僕の一個下だったので、当時一緒にプレーしていましたが、結構ずば抜けて上手かったです。身長もそんなに大きくなくて、今みたいに長身の選手になるなんて思いもしませんでした(笑)。新井栄聡は一回目の僕の教え子なので良く覚えています。フレンドリーで可愛がられる性格で、空き時間でもミニゲームをしたり本当にサッカーが大好きでした。そういうサッカーが心底好きな選手がプロになるんだなと思っています」。ジュニアユースの選手たちは先輩たちの背中を追いかけて、大好きなサッカーに励んでいる!

 今回はアンカーとして活躍する中学3年生をピックアップ!

PICK UP選手
 小川嵩翔(しゅうと)くん(15)。ポジションはミッドフィルダー。「練習やミニゲームでは、身体の大きい選手が多いですが、ボールをキープするために身体をいれるタイミングや当てるタイミングを色々考えながら練習しています」と普段の練習から身体の使い方を常に意識している。

 チームのストロングポイントを聞いた。「点が入ったときに流れを持っていけるような雰囲気をつくれるところです。チームワークが武器だと思います」とそのはっきりとした口調からは、揺るがないチームの結束力が滲みでている。

どんな選手⁉
 小林監督は小川くんの守備能力の高さを評価している。「小柄な方ですが、足元の技術が高く、守備の能力も高い選手です。試合では予測や思い切りの良さもあり、相手に抜かれたら危険な局面で、迷わずスライディングなどで奪いにいくことも出来るので、とても信頼しています」。

 そして小川くんが「チームワークが武器」と話してくれたチームについて、どのようなチーム作りがされていたのか聞いてみたい! 「いろんなチームがきても、それぞれ対応できるようにコーチが教えてくれていました。普段からすぐに『ああしろ、こうしろ』と言うのではなくて、まず自分たちに考える時間をくれるので、試合のときも自分たちで考えて『こうした方が良い』というのを出して改善できるので、すぐに相手に合わせてプレーできるようになりました。そういうところが全国に繋がったと思います」と小川くんは言う。チームが身に付けていたのは、普段から相手の対処方法を考える力。この力は今後のサッカー人生の財産になっていくのではないだろうか。

気になる質問‼
――好きな選手を教えてください。
「メッシ選手(バルセロナ)です。ボールタッチが細かくて、メッシ選手も身体が大きくないですが、全然ボールを取られないところがすごいと思います」

――将来の夢を教えてください!
「プロサッカー選手になって活躍することです!」

――これからも頑張ってください!
「中学ではもう大会はないのですが、このチームで全国ベスト30になれて嬉しかったです。高校ではそれより上を目指して頑張っていきたいです!」

◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。リオ五輪で4連覇を成し遂げた女子レスリング伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、2016年『林先生のあのアスリートを一流にした劇的スイッチ』他多数出演。
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