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ヤング魂 by 長谷川望

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[第127回]MF小川大輔(東松山ペレーニア)「攻守でチームを支えるユーティリティプレーヤー『小さな巨人』」
by 長谷川望

 埼玉県東松山市で活動をしている東松山ペレーニアU-15は、今年8月に行われた第33回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会に出場したジュニアユースクラブだ。この大会でクラブ創設以来、初の全国大会出場を成し遂げた。

 クラブのOBにはMF田辺圭佑(熊本)、昨年の全国高校サッッカー選手権大会で決勝ゴールを決めてチーム初の優勝に貢献し、今年U-18日本代表にも選ばれたFW榎本樹(前橋育英高)、MFバスケス・バイロン(青森山田高)などが名を連ねている。

 プロを目指し、志高くサッカーに打ち込む選手に、どのような選手に育って欲しいか福田博之監督に聞いた。「榎本は中学生の時はやんちゃで、負けず嫌いな選手でした。紅白戦でコーチにボール取られることも、ものすごく悔しがっていました。そういう熱い気持ちがサッカーには大切だと思っています。選手たちには、自分の武器になる個人個人の特徴を持った選手になってほしいと願っています」。先輩たちの活躍に「刺激を受けている」という東松山ペレーニア。その刺激は、ジュニアユースの選手たちの強さに繋がっている!

 今回は悲願の全国出場を果たした中学3年生をピックアップ!

PICK UP選手
 小川大輔くん(15)。ポジションはミッドフィルダー。しかしMFだけではなく、センターバックやサイドバックもこなせるユーティリティプレーヤーだ。持ち前の観察力と判断力で攻守にわたって貢献している彼は「関東大会を経験して、チームに団結力が生まれました。ベンチにいる選手、いない選手を含めて『みんなで頑張ろう』という気持ちが芽生えていたので、そのぶん球際などで戦えるチームになったと思います」とチームの成長を語る。

どんな選手⁉
 福田監督は小川くんの能力を高く評価している。「クレバーかつ相手がどう動くかなどの読みの良い選手で、チームにとって欠かせない存在です。彼が助けてくれた試合もたくさんあります。身体力が高いだけではなく、多くのポジションもこなせる『小さな巨人』です」。

 さまざまな場面でチームを支える小川くんに全国大会を振り返ってもらった。「1年生のころから目標にしていたのが全国大会だったので、夢が現実になったのが一番嬉しかったです。みんなと喜びを分かち合いながら、次の日から練習を頑張ろうと気持ちになりました。技術的な面では、関東大会で通用した部分も、全国ではなかなか通用しない部分もあって、まだ自分に力が足りないなというのを感じました。ボールを取られたり、しっかり繋げられなかった場面があったので、もっと足元の技術を高めたいと思います」。喜びはもちろんのこと、しっかりと成長に繋がる改善点を見つけた全国大会。この経験をパワーに変えてこれからも成長をしていく!

気になる質問‼
――好きな選手を教えてください。
「大島僚太選手(川崎)です。小柄なんですけど、テクニックがあって、守備でも貢献しているところが好きです。特に攻撃ではパスを散らしてチームの核になっているのが凄いと思います。自分もボランチで、攻守で頼られる選手になりたいです!」

――将来の夢を教えてください!
「プロサッカー選手になって活躍したいです!」

――これからも頑張ってください!
「次は高校の舞台に上がるので、自分でスタメンを勝ち取れるように日々練習していきたいです!」

◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。リオ五輪で4連覇を成し遂げた女子レスリング伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、『林先生のあのアスリートを一流にした劇的スイッチ』他多数出演。
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