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ヤング魂 by 長谷川望

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[第128回]DF桑子流空(前橋FC)「全国に導いた背中で見せるキャプテン」
by 長谷川望

 前橋フットボールクラブは群馬県高崎市で活動しているジュニアユースクラブ。活動拠点が前橋育英高校サッカー部と同じグラウンドということもあり、強豪サッカー部の試合や練習を間近で見て学ぶことが出来る。関東ユース(U-15)サッカーリーグ(2部)に所属し、今年8月に行われた第33回日本クラブユース選手権大会で全国大会に出場した同県を代表するクラブだ。

 湯浅英明監督は「1戦1戦やるなかで自信をつけ、帰ってきてからも一人一人目標を見つけることが出来たので、貴重な経験となった大会でした。これからは高校に向けて、一つの大きな分岐点となるので、個人の良さをもっと出せるようにしていければと思います」と、大会を振り返る。今後は次なるステージを見据えて更に成長を重ねていく!

 今回は全国出場を成し遂げた中学3年生をピックアップ!

PICK UP選手
 桑子流空(りく)くん(15)。ポジションはセンターバック。キャプテンを務めている彼は、相手に突破されない1対1の強さと競り勝てるヘディングが魅力だ。

 小学生のころからキャプテンを任せられるほど、周りから頼りにされる存在としてチームを引っ張ってきている。「自分だけではなく、周りに背中で見せられるキャプテンを目指しています。自分の一つ一つのプレーを厳しくすることを心掛けています。このチームは仲が良くて、うるさい時もあるけど、そのおかげで話し合いが出来るので、自分たちでより良くすることが出来るチームです」と、キャプテンとしての想いを口にする口調からは、チーム愛が満ち溢れている。

どんな選手⁉
 湯浅監督は桑子くんについて「チームをまとめるリーダーシップがあり、責任感が強い選手です。CBもサイドバックも出来る選手なので、高校に行って自信をつけていけば、もっと良いものを出せる選手だと思います」と彼の未来に期待を寄せている。

 全国出場を果たしたクラブユース選手権について桑子くんに話を聞いた。「Jリーグクラブとの戦いが多くて、1対1の強さや、チーム力で劣っていた部分があったと感じました。これからはチーム力をあげて、個々も強くなりたいと思います。特に点が決められた後に、取り返すことにこだわりたいです。後ろから声を掛け合って、もっと積極的に点を取りにいって決めきれなければと思います」。自分の課題だけではなく、全体の課題を見つけ、チームで勝つことを一番に考えている。チームで過ごす残りの時間も、彼を中心に全員で前進し続けていくに違いない!

気になる質問‼
――好きな選手を教えてください。
「セルヒオ・ラモス選手(レアル・マドリー)です。世界で有名なキープレーヤーで、CBとして背中で見せている選手だと思います。またセルヒオ・ラモス選手のように相手にとってこわい選手になりたいです」

――将来の夢を教えてください!
「日本代表のCBになりたいです! 感動を与えられる選手になれるように頑張ります」

――これからも頑張ってください!
「去年の全国高校サッカー選手権大会で前橋育英高校の優勝を見て、そこで感動や衝撃を受けました。改めて同じ舞台に立ってプレーしたいと、間近で見て強く思いました。今は高校生になる前に、前橋FCで全国を目指して頑張ります!」

◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。リオ五輪で4連覇を成し遂げた女子レスリング伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、『林先生のあのアスリートを一流にした劇的スイッチ』他多数出演。
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