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ヤング魂 by 長谷川望

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[第138回]FW須田悠斗(ファナティコス)「左サイドからチャンスをつくる攻撃のキーマン」
by 長谷川望

 群馬県前橋市で活動しているファナティコスは、同県の代表として昨年行われたJFA 第42回全日本U-12サッカー選手権大会(2018年度に全日本少年サッカー大会から改称)に出場。ベスト16という好成績を残した注目のジュニアサッカークラブだ。

 若林秀行監督に、大会を通じて感じる選手たちへの想いを聞いた。「全日が終わると選手たちは自然と成長しています。勝ち負けというよりは、上手くなるための通過点として考えています。少年サッカーの指導者は、選手たちの成長をたくさん見ることができるので幸せです」。成長を見ることが喜びであり、それは中学、高校と、選手たちがサッカーを続けるだけ増えていくのではないだろうか。

 今回は攻撃に欠かせない小学6年生をピックアップ!

PICK UP選手
 須田悠斗くん(12)。ポジションはフォワード。練習が休みの日でも「得点シーンを増やしたいので、ドリブルからシュートを打つ練習をしています」と話す彼は、キレのあるドリブルでサイドからチャンスをつくる攻撃のキーマンだ。

 4月からは浦和レッズジュニアユースに活動の場を移す須田くんは、ファナティコスでの思い出をこう振り返る。「失点しても崩れないチームになったと思います。負けていても勝ちに繋げることができるようになりました。印象的なのは、たくさん行った遠征です。遠くだと韓国や北海道に行きました。いろいろな経験をして、楽しいこと、悔しいことを乗り越えたのが一番の思い出です」。クラブで培ったものは、次のステージでさらに活かされていく!

どんな選手⁉
 若林監督は「左利きで、スピードもあり、シュートも得意としている選手です。
左ウィングとして自分の持ち味を十分に発揮してくれました」と、個人の能力、そして戦術的な面での活躍を高く評価している。

 そのサイドプレーヤーとしての実力は、チームメイトからも絶賛されている。「サイドから攻めて、ファーポストに決めるシーンが多いのでそこが凄いと思います!」「サイドギリギリのところでドリブルをして、クロスをあげるのが上手いです!」と、須田くんの役割がチームにとって大きな影響を与えていたのが分かる。

 須田くんの意識を変えた大会となったのが、昨年出場した全国の舞台、全日本少年サッカー選手権大会だ。「群馬県よりパスの強さ、シュートの精度が高く、レベルの高さを感じました。これからもっと練習して、どこでも通用する選手になりたいです!」。この経験は彼のモチベーションとなり、強さへと変わっていくに違いない!

気になる質問‼
――好きな選手を教えてください。
「メッシ選手(バルセロナ)。細かいタッチのドリブルからのシュートが好きです。バルサが好きなので、日本でイニエスタ選手(神戸)のプレーを観たいです」

――将来の夢を教えてください!
「海外で活躍できるサッカー選手になりたいです! そしてバロンドールをとりたいです!」

――これからも頑張ってください!
「まずは全国で通用する選手になれるように頑張ります!」

◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。リオ五輪で4連覇を成し遂げた女子レスリング伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、『林先生のあのアスリートを一流にした劇的スイッチ』他多数出演。
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