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ヤング魂 by 長谷川望

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[特別編]木場克己トレーナー「海外で通用する身体へ! 体幹を知る簡単なチェックとは…!?」
by 長谷川望

 この数年間、小学生、中学生のサッカー少年・少女を取材していく中で、「家で気をつけていることはありますか?」と毎回聞くようにしている。その回答で一番多いのが「体幹トレーニング」だ。今では大人から子どもまで体幹トレーニングが日常的な基礎トレーニングの一つになっている。

 体幹トレーニングの第一人者と言われているのが、長友佑都(ガラタサライ)、久保建英(マジョルカ)、中井卓大(レアル・マドリー・フベニールC)などプロサッカー選手をはじめ、数々の分野のアスリートを指導している木場克己トレーナー。体幹の重要性を、実績をもって日本に広めている。

 今回はサッカーをしている小学生、中学生に対する問題点と改善点について、木場トレーナーから話を聞いていきたい!

——サッカーをしている育成年代の子どもたちに対して、心配なことはありますか?
木場「『よく転んでしまう』という話を聞くことがあります。それはサッカーや特に球技をしている子どもに多いです。その原因として『踏ん張る』ための体幹がサッカーでだけは身に付きにくいという所にあると思います。サッカーは身体が当たることがあっても、相手と組み合うことはほとんどないので、踏ん張るための体幹が鍛えづらいと言えます」

——踏ん張るための体幹とは、どこの筋肉が関係していますか?
木場「私は学生時代に柔道とレスリングをやっていました。どちらも相手と組む競技です。相手に引きつけられたら止まらなければいけない、さらに左右どちらかに振られたら、脇腹とお尻の筋肉で踏ん張って支えなければいけません。これらは練習の中で鍛えられた筋肉であり、転ばないために必要な筋肉となります。転ばないためには、お腹の中の部分と、片足を上げたときに状態を支える筋肉が瞬時に連動しなければいけません」

——転ばないためにも体幹を鍛えることが必要なのですね。
木場「以前FC東京のトレーナーをしていたときに、サッカーを改めて見て、倒れやすかったり、怪我の多い選手は体幹が弱いことに気が付きました。怪我をしない身体づくりのためにも、育成年代から体幹を鍛えることが将来のサッカー人生に繋がってくると思います」

——プロサッカー選手を目指す育成年代の選手たちに何かアドバイスをください!
木場「まずは自分の弱い部分を見つけるのが良いと思います。簡単なチェック方法として『片足立ち』があります。片足立ちをしたときに、しっかり下半身を使って、上半身を支えられるか。あとは瞬間的に片足を上げたときに、頭がブレないかをチェックしてみてください。自分のブレを知り、そこを鍛えることがより良いパフォーマンスに繋がってきます」

 子どもたちと話をすると「海外でプレーしたい!」という声が圧倒的に多い近年。体幹トレーニングで相手とぶつかっても倒れない、怪我をしない身体を作ることが、子どもたちの夢に一歩近づくはずだ。

◆木場克己プロフィール◆
1965年12月26日生まれ。鹿児島県曽於市出身。
柔道整復師・鍼灸師・日本スポーツアスレティックトレーナー。
トレーニングは、COREトレSTUDIO(東京都江東区亀戸1-8-11 二見ビル5階)で受けられる。
木場克己オフィシャルサイトはこちら


◆著者プロフィール◆
長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。リオ五輪で4連覇を成し遂げた女子レスリング伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、『林先生のあのアスリートを一流にした劇的スイッチ』他多数出演。
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