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2点目の遠い浦和…全北現代に逆転負けを喫し、ACL2敗目

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[4.3 ACL第3節 浦和1-3全北現代 埼玉]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2013は3日、グループリーグの第3節を行った。F組の浦和レッズは、ホームで全北現代(韓国)と対戦し、1-3で敗れている。前半8分にMF原口元気のゴールで先制した浦和は、その後も多くのチャンスをつくるが、追加点を挙げられない。後半、向かい風を受ける形になった浦和は、FWイ・ドングッを投入して反撃に出た全北現代を止められなかった。3点を許して逆転されると、終盤はチャンスもつくれずに1-3で敗れ、ACL2敗目を喫し、グループリーグ突破に黄信号が灯っている。

 3月30日に行われたJリーグの第4節・新潟(2-0)から、浦和は5選手を入れ替えてこの試合に臨んだ。最終ラインは右にDF坪井慶介、中央に那須大亮が入り、右WBに平川忠亮、左に関口訓充。1トップにマルシオ・リシャルデスが入っている。
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 ホームの大声援を受けて戦う浦和は、前半8分にDF槙野智章が左から中へドリブルで侵入する。ゴール前でDFを引き付けてパスを出すと、これを受けた原口が右足でゴールネットを揺らして、幸先よく先制する。同11分にもMF鈴木啓太の左足アウトサイドでのスルーパスを受けた原口は、GKと1対1のシュートチャンスを得たが、ここではシュートを枠の左に外してしまった。相手を圧倒する浦和は、同14分にも右サイドからMF平川忠亮が折り返したボールを原口がスルー。フリーとなったFWマルシオ・リシャルデスがコースを狙ったシュートを打ったが、わずかに左へ逸れて行った。

 全北現代のFKにヒヤリとさせられる場面もあったが、21分には原口が倒されて、FKを得る。マルシオ・リシャルデスが直接ゴールを狙ったが、ボールはクロスバーの左隅を叩き、枠を外れている。同31分には槙野とMF柏木陽介が高い位置でボール保持者にプレスを掛けてボールを奪い取る。そのまま柏木がシュートに持ち込んだが、クロスバーを大きく越えて行った。

 ボールを保持し続ける浦和だが、前半38分にはGK加藤順大のロングキックが、プレスを掛けに来た全北現代FWケビンに当たり、ゴールの方向へ転がる。ゴール左に逸れたものの、肝を冷やす場面だった。この交通事故のようなシーンを除けば、浦和は全く危なげない試合展開を見せた。同44分には柏木のスルーパスを平川が折り返し、DFがクリアーした浮き球を原口が頭で捉えたが、ボールはGKクォン・スンテに弾き出された。終始、全北現代を圧倒した浦和だったが、リードは1点のまま前半を折り返した。

 後半開始と同時に全北現代はFWイ・ドングッを起用し、4-4-2に布陣を変更した。後半の立ち上がりも攻め込む浦和は、5分に左サイドから関口が折り返したボールを柏木がボレーシュートしたが、枠を捉えられない。

 浦和は多くのチャンスをつくりながらも、追加点を挙げられなかったツケを払うことになる。後半7分、DFのクリアーボールをMFイ・スンギに蹴り込まれ、試合を振り出しに戻されてしまう。これで勢いづいた全北現代は、同10分にもCKの流れからFWケビンがシュートするが、GK加藤順大が好セーブで凌いだ。しかし、後半19分、FKを与えるとMFエニーニョの入れたボールをFWイ・ドングッに決められ、逆転を許してしまった。

 後半21分に浦和はDF坪井慶介に代えて、FW興梠慎三をピッチに送り出す。全北現代もMFイ・スンギを下げて、MFレオナルド|レオナルド(全北現代)を投入した。それでも流れは変わらず、同25分には右サイドに移ったエニーニョに意表を突くシュートを決められて、リードを2点に広げられた。

 後半29分に全北現代は、エニーニョとDFキム・サンシクを交代して守備固めに入る。同35分にはGK加藤の速いフィードを原口が受けてドリブルで持ち込みシュート。しかし、これもGKクォン・スンテに阻まれた。36分にペトロヴィッチ監督は原口とMF梅崎司を代えて、交代枠を使い切った。しかし、最後まで2点目を挙げることはできずにホームで1-3と手痛い敗北を喫している。次節は4月9日に行われ、浦和はアウェーで全北現代とのリベンジマッチに挑む。
(取材・文 河合拓)
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