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もう一つのアジア頂上決戦…鹿島の女子サポが日本人唯一のファイナリストに「チャンスを絶対に掴みたい」

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ACL準決勝第1戦ではゲキサカにも掲載されていた岩崎朱里さん

 クラブ史上初のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝進出をかけ、24日に準決勝第2戦の水原三星戦を迎える鹿島アントラーズだが、一人の女子サポーターもアジアの頂点を目指して戦っている。大学生の岩崎朱里さん(19)はAFC主催のサポーター向けコンテストで日本人唯一のファイナリスト。現在の投票状況は圧倒的な組織票を誇る中東勢に押されているが、『ゲキサカ』の取材に「今回のチャンスを絶対に掴みたい」と答えてくれた。

 アジアサッカー連盟(AFC)は今季、ACL参加クラブのサポーターが出場するコンテスト『アルティメットファン』を開催。ツイッターやインスタグラムに写真を投稿した参加希望者の中、今月21日にファイナリスト5人が発表された。26日までAFCの公式サイト上で一般投票が行われ、その結果などで最優秀賞を決定。栄誉に輝いたサポーターは、ACL決勝をVIP待遇で観戦する権利などを得られる。

 そんなファイナリストに日本人で唯一選ばれたのが立教大1年生の岩崎さん。栃木県で育ち、埼玉県で1人暮らしをする女子大生だが、週末のたびにアルバイトで貯めた資金を使って鹿島アントラーズの試合に足しげく通っている熱心なサポーターだ。今年9月には中立地のマカオで行われたACL準々決勝第2戦・天津権健戦を現地でサポート。その時に撮影した写真がノミネートのきっかけとなった。

「追い求める勇気さえあれば、私たちすべての夢は叶えられる。アジアチャンピオンはそんな私たちの夢です。私たちはもっと強く団結し、同じ夢に向かって一緒に突き進もう。私は鹿島アントラーズをファイナルの舞台で応援したい」。

 岩崎さんは今月4日、自らのインスタグラムアカウント(@080918_a)に熱意あふれる文言を英語で書き添え、深紅のユニフォームに身を包む自身の画像を投稿。「2016年、クラブワールドカップを戦うアントラーズを見てワクワクした気持ちは今でも忘れられません。そして世界一を逃した悔しさも」。あの舞台にもう一度立つため、そんな思いも込めての立候補だったという。

ファイナリストにノミネートされたインスタ投稿

 鹿島は24日、クラブ史上初のアジア決勝進出を懸けて、韓国・水原ワールドカップ競技場で水原三星と対戦する。「鹿島アントラーズが唯一取ったことのないアジアのタイトル。あと一歩で掴める時が来ました」。そう意気込む岩崎さんもやはり現地で観戦予定。『ゲキサカ』の取材に対し、次のように意気込みを語ってくれた。

「鹿島アントラーズを応援するようになって、たくさんの大切な仲間と出会いました。週末を鹿島アントラーズ、そして鹿島アントラーズに関わる仲間と過ごすことが私の幸せです。ともに喜び、時には悔しい思いをしながら、いまもこの過密日程をみんなで必死に戦っています。チーム、サポーターが一致団結して、今年こそアジアの頂点に立ちたいです」。

「そのために自分ができることは現地で声を送り続けることだと思っています。この企画に勝つことができれば、中東で行われる決勝戦のセカンドレグに招待してもらえます。そこでみんなで声を送り、アジアチャンピオンになることができれば、UAEでのクラブワールドカップもあります。その地で応援し続けるためにも、今回のチャンスを絶対に掴みたいです」。

仲間たちの期待も背負う

 公式サイトを通じた投票では24日午前0時現在、ペルセポリス(イラン)のムハンマド・アフマディさんが10万票を超える圧倒的な組織票を誇り、全体の6割近い得票数を獲得している。また、第2位もエステグラル(イラン)のマスード・トゥージさんで6万票超。岩崎さんをはじめとした数千票台のファイナリストは大きく水を開けられている格好だ。

 ウェブ投票は1人につき1日1回ずつ、AFCの専用サイト(http://www.the-afc.com/competitions/afc-champions-league/latest/news/vote-for-the-ultimatefan)のページ下部でワンクリックするだけ。「鹿島アントラーズサポーター、そしてJリーグ各地チームを応援する皆さんに投票をお願いしたいです。日本勢の力を貸してください!」(岩崎さん)。投票の締め切りは2日後の10月26日。アジアの頂点を目指すもう一つの戦いで、鹿島アントラーズは奇跡を起こせるか。

(取材・文 竹内達也)
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