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齋藤学と長谷川の良きライバル関係「ビニシウスみたい」「学くんが決めて嬉しかった」

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攻撃の突破口となったMF長谷川竜也に代わって左サイドに入ったMF齋藤学

[3.13 ACLグループH第2節 川崎F1-0シドニーFC 等々力]

「外(ベンチ)から見ても左サイドでいい攻撃ができていて、僕も学ばなきゃいけない点がすごく多かった」。価値ある決勝ゴールを挙げ、川崎フロンターレに勝利をもたらしたMF齋藤学。公式会見でヒーローが称賛したのは、後半36分に自身との交代でピッチを退いたMF長谷川竜也だった。

「僕が評価する立場じゃないんですけど(笑)、レアルで言うビニシウスみたいな。矢のような、ひとつあそこがアクセントになって攻撃できていました」

 決勝ゴールを決めた28歳は自らのプレーを良しとせず、爆発的なスピードで左サイドを仕掛けるFWビニシウス・ジュニオール(レアル)と重ね、「竜也がすごく良かった」とライバルの活躍を称えた。

 4-4-2の左サイドハーフで先発した長谷川は鋭いドリブルで守備網を切り裂き、チャンスを量産した。正確にパスをつなぐポゼッションスタイルのチームにおいて、「僕のタイプが試合に出るのは難しい」と語る齋藤は、タイプの似た164cmの長谷川に大きな刺激を受けていた。

 今シーズンはFWレアンドロ・ダミアンの加入により、左サイドの定位置争いは熾烈を極めている。ゼロックススーパー杯浦和戦(1-0)、J開幕節FC東京戦(0-0)は齋藤が途中出場。一方、長谷川は公式戦3試合目までメンバー外とだったが、6日のACL上海上港戦(0-1)で先発に抜擢。期待に応える存在感を示すと、この日も持ち味を遺憾なく発揮した。

「80分くらい竜也がずっと相手を疲れさせて、僕は点を取っただけ」と話したのは齋藤。それでも、ゴールという結果は大きなアピールになる。惜しくも得点に絡めず、交代となった長谷川は「学くんが決めてくれて素直に嬉しかった」と明かし、「追いつけるように、そして学くんからいいプレーを盗んでちょっとでも同じ土俵で頑張れるように意識したい」と意気込んだ。

(取材・文 佐藤亜希子)
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