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これが王者の“勝ち筋”…鹿島MF三竿「リーグ戦の1試合とは違う」

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鹿島アントラーズMF三竿健斗

[6.25 ACL決勝T1回戦第2戦 広島3-2鹿島 広島広]

 結果的には薄氷を踏みながらの8強進出となったが、前回王者の鹿島アントラーズにとってはこれも一つの勝ち筋だった。MF三竿健斗は「アウェーゴールを与えず、アウェーゴールを取ったこと」とシンプルな勝因を指摘し、「修正すべきところはたくさんあるが、ポジティブに捉えている」と総括した。

 昨季、初のアジア王者となった鹿島は決勝トーナメントに入って以降、明白な勝ちパターンを持っていた。それは第1戦のホームで先手を取り、第2戦のアウェーでかろうじて逃げ切るというもの。準々決勝の天津権健戦こそ合計スコア5-0の大差で勝利したものの、その他の対戦はいずれも第2戦が引き分け以下だった。

 三竿が「去年はアウェーゴールで勝ち上がれたと思っている」と振り返ったように、そうした接戦で重要になるのがアウェーゴール。昨季は結果的にアウェーゴール差で勝ち進むことはなく、得失点差を守り切って勝ち進んでいたが、ホームの第1戦でアウェーゴールを許さないことにより、アウェーでの第2戦をより優位に進めることができていた。

 そうした成功体験を知る三竿は今季も「決勝トーナメントに入ってからは2試合で1試合と考えている」とアジアの戦い方を認識。広島との決勝トーナメント1回戦を1-0で先勝し、第2戦でも相手より先にアウェーゴールを奪ったことで、「2失点までは許される」という余裕が準々決勝進出を大きく支えていたようだ。

 着実に勝ち点を積み上げ、時には下位相手に大きく得失点差を稼ぐことも求められるリーグ戦に対し、ACLで求められるのは次のステージに進むこと。「リーグ戦の1試合とは違うし、こういうところがACL」(三竿)。この日の課題は「成長する材料が見つかった」と前向きに捉え、しぶとく8強決戦に挑んでいくつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
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