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“アウェー”埼スタに乗り込むパトゥム手倉森監督、ダジャレ封じて熱弁「明日は思う存分暴れるだけ」

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パトゥム・ユナイテッドを率いる手倉森誠監督

 史上初のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)8強入りを果たしたパトゥム・ユナイテッドを率いる手倉森誠監督が22日、埼玉スタジアム2002で行われる準々決勝で、日本勢の浦和レッズに挑む。

 浦和駒場スタジアムで19日に行われたラウンド16では、香港の傑志に4-0で圧勝し、試合後会見で「キッチー(傑志)にキッチリ勝ちました」と得意のダジャレを披露していた指揮官。20日の組み合わせ抽選後も「浦和には裏技を出すだけ」と饒舌だったが、この日行われた前日会見ではダジャレを封印し、試合への思いを熱弁した。

「昨年のACLでベスト16で破れてから1年が経ち、その壁をクラブとして破ることができた。日本開催の駒場で突破を決めた後、どうしても埼スタで試合をしたいという選手たちの意欲が叶って、ようやくこの場に立てた。明日は思う存分暴れるだけだなという気持ちになっている」

「東地区では韓国勢、日本勢が勝ち上がっていくだろうという予測はおおかたあると思うが、彼らは勝たないといけないプレッシャーがあると思う。われわれは新興勢力としてアジアを底上げする意欲を思う存分発揮して、Jリーグファンの日本国民にタイのサッカーの可能性を示したい。タイ国民に向けてタイを引き上げていくBGの覚悟を見せたい」

 今大会での目標は史上初のベスト8。だが、歴史を切り拓いた指揮官はさらに高みを見据えていた。

「Jリーグのチームとの試合ということで、何を話してモチベーションを上げようかと考えた時、たくさん思い浮かびすぎてミーティングが長くなるんじゃないかと考えている。ベスト8が今大会の目標だったが、それを果たした後、達成感はもちろん感じているが、満足感に浸りすぎたら危ういという話をしないといけない」

「目標を達成できた時、また新たな高みを目指して戦う意欲を掻き立てられるかが、勝負師として試される試合だと思う。滅多にないチャンスが目の前にあることを認識しないといけない。エイトを勝って目の前に4強があるわけで、4強を果たせた時の国民の反応を考えたらものすごいことだと。ものすごいことへのチャレンジ精神を掻き立てて、明日は発揮しないといけない」

 また埼玉スタジアムを埋め尽くすであろう浦和サポーターの存在も前向きに捉えようとしている。「ものすごいことへのチャレンジ精神を掻き立てて、明日は発揮しないといけない。浦和のサポーターの前で、ものすごい圧力の中でプレーするのは、BGパトゥムのクラブ、選手がこれから成長するためにはものすごくいいシチュエーション。いいゲームにしたい」。3度目のアジアの頂点を狙う浦和に、タイで実績を積み上げてきた勝負師が立ちはだかる。

(取材・文 竹内達也)
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