beacon

4-0圧勝にも冷静だった浦和GK西川周作「次に勝たなければ意味がなくなる」

このエントリーをはてなブックマークに追加

GK西川周作

[8.22 ACL準々決勝 浦和 4-0 パトゥム・U 埼玉]

 一発勝負のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝で、4-0の圧勝を収めた浦和レッズ。それでもチームを束ねるキャプテンは冷静に先を見据えていた。「次ですね、次です」。重要なのは中2日で迎える準決勝の全北現代戦。来年2月に控える決勝に進むためにも、すでにGK西川周作の心の準備は始まっていた。

「もう次に切り替えて。次に勝たなければこの2試合は意味がなくなると思っているし、自分達が上に行くためにいい準備をしなければならないなと思う」。パトゥム・ユナイテッドに4-0で圧勝した後の取材エリアに立った西川は落ち着いていた。

 次の相手は全北現代。準々決勝で神戸を延長戦で破った韓国勢との対決に「次は気持ちと気持ちのぶつかり合いになる。全北とは過去に対戦したことがあるけど、やっぱり球際は(これまでより)もっと強いと思うし、自分達が上に行くにあたって、レベルも上がってくる。そういうところは覚悟して挑まないといけない」と気を引き締めた。

 油断大敵——。言葉で伝えるのは簡単だが、実践するのは難しい。それでも西川は、圧勝したパトゥム・U戦でもそうした心がけでプレーしていたという。特に2-0で迎えた後半。相手は3-4-3にシステムを変更し、カウンター狙いのスタイルで次々にチャンスをつくってきていたが、守備陣が決壊することはなかった。

「2-0というのは一番危険なスコアで1点を失ってしまえば相手に勢いを与えるスコアでもあるので、そこはすごく集中してみんなで守っていた。相手に握られるとか、攻め込まれる時間帯がある覚悟はしていた」。その想定があったからこそ「打たれても寄せ切れているという部分ではそんなに危険なシュートはなかった」と冷静に受け止められていたようだ。

 直近の4試合では18得点0失点と絶好調が続くが、そこにも油断はない。「チームが良い時ほど地に足をつけてやらなければ足をすくわれると思う。いままでそういう経験もしてきた中で、難しいかもしれないけど伝え切ることをしていきたい。そしてGKとしてはピンチをしっかり防ぐところ、そこに尽きる。次もそういう状況は間違いなく訪れると思うし、チームを助けられるようにしっかり集中してゴールを守りたい」。大一番の全北戦でもこれまでどおり、謙虚な姿勢でゴールを守っていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)
●ACL2022特設ページ

TOP