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神戸19歳がACL準々決勝でスタメン抜擢…DF尾崎優成「もっとやれるべきことはあった」

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果敢な姿勢で先制点を導いたDF尾崎優成

[8.22 ACL準々決勝 神戸 1-3(延長) 全北現代 埼玉]

 クラブ史上最高タイのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)ベスト4をかけた準々決勝、ヴィッセル神戸はJ1リーグ戦出場経験のないDF尾崎優成を先発に抜擢した。右サイドバックで前後半の90分間プレーした19歳は試合後、「一発勝負の大会は責任が伴うし、これからの試合につなげていかなければならない」と今後への決意を語った。

 2003年生まれの尾崎は今季、神戸U-18からトップチームに昇格。5月1日のACLグループリーグ最終節・傑志戦(△2-2)は途中出場でトップチームデビューを果たすと、これまで天皇杯2試合、ルヴァン杯1試合に先発出場していた。

 18日の決勝トーナメント1回戦・横浜FM(○3-2)はベンチにも入っておらず、この日がノックアウトステージのデビュー戦。全北現代の左ウイングFWマドウ・バロウはストロングポイントとあり、立ち上がりから厳しい対応を迫られていたが、「対人のプレーでは自信を持ててやれるところもあったし、いい感覚でやれることもあった」とやられることはなく、0-0のまま後半に持ち込んだ。

 すると後半19分、セットプレーの攻撃参加で見せ場をつくった。両サイドからのクロスが流れ、MF小林祐希のシュート性のクロスが相手に当たると、いち早く詰めた尾崎が反応。「シュートが後半枠内に入っていなかったので、枠内に振り向きざまでも打って、何かが起きればいいなと思って打った」。このシュートがGKのこぼれ球を誘い、MF汰木康也が先制ゴールを突き刺した。

 このまま終われば大仕事。ところがその直後、ルーキーに洗礼が襲い掛かった。中盤左サイドでMF山口蛍のパスが相手に奪われると、スルーパスがバロウのもとへ。尾崎も追いすがったが、そのまま同点ゴールを決められた。

「(反省点は)サイドバックとしてのポジショニング。あといつ味方がミスをするかわからないので、そこのリスク管理もあるし、プレーの予測を持ってやるべきだったと思う。あとはセンターバックとのコミュニケーションなどもっとやれるべきことはあった」。

 この失点で延長戦に持ち込まれ、尾崎は90分終了後に途中交代。その後、2点を追加されたチームは敗退が決まった。「天皇杯、ルヴァン、ACLで最近試合に出させてもらっていることで、1年目からすごくいい経験をさせてもらっている。そのぶん、チームに迷惑をかけている部分もある」。そう責任を痛感していた尾崎は「1年目だとかベテランとか関係なく、もっとチームに対して貢献できるようにもっと努力していかないといけない」と決意を語った。

(取材・文 竹内達也)
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