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「若いけど頭が良い選手」横浜FM山田康太がまたも“新境地”で貢献

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中盤の底でプレーしたMF山田康太

[4.24 ルヴァン杯グループA第4節 横浜FM 1-0 湘南 ニッパツ]

 アンジェ・ポステコグルー監督はクレバーな19歳をアンカーに抜擢した。横浜F・マリノスが敷く4-3-3の中盤の底にはMF山田康太が入った。「前日練習でアンカーに入って、“6番”でプレーすると言われました」。短い準備期間で経験がなかった役割に初挑戦。序盤は湘南のプレスに苦しみつつ、不慣れなポジションに適応した。

 見せ場となったのは前半40分のシーンだった。GK飯倉大樹のアンダースローを受けた山田はDF和田拓也とのワンツーからワンタッチで縦パスをつけると、最後はFWイッペイ・シノヅカのクロスに走り込んだMF遠藤渓太がPKを獲得。少ないタッチ数でシンプルに捌き、リンクマンとして奮闘した。

 後半17分にMF扇原貴宏が投入されると、インサイドハーフにシフト。1列前に上がってからは攻撃に顔を出し、フィニッシュに持ち込む場面もあった。求められる役割を器用にこなす姿に、MF天野純は「若いけど頭がいい選手。ボールを持てるし、しっかりと相手を見て判断できる。一緒にやりやすい」と信頼を寄せた。

 今季はルヴァン杯全4試合に先発出場し、インサイドハーフのほか、本職ではない右サイドバックの位置でもプレー。一方、U-20日本代表ではボランチを主戦場とするが、4月上旬の千葉合宿で組まれた練習試合では右サイドハーフを任され、ここでも急な抜擢に対応。適応能力の高さを示している。

「複数のポジションをやっていく中で自分なりに考えています。自分の特長だったり、対面の選手だったり、近くの味方…。自分がどうすればいいか、チームのためにどうしたらいいかを考えているつもり」。またも“新境地”を切り開いた19歳は「チームメイトと良い関係を築けているからこそプレーできていると思う。良いコミュニケーションを続けていきたい」と前向きに話した。

(取材・文 佐藤亜希子)
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