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福岡大快勝発進!2回戦法政大撃破に向け、乾監督「秘策を考えたい」とニヤリ

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[12.8 インカレ1回戦 福岡大4-0高松大 前橋総合運動公園群馬電工陸上競技・サッカー場]

 MCCスポーツpresents 2021年度 第70回 全日本大学サッカー選手権大会が8日に開幕し、1回戦8試合を実施。福岡大(九州1)と高松大(四国1)の一戦は、DF岡田大和(2年=米子北高)の先制点を皮切りに4点を奪った福岡大が勝利した。11日の2回戦では法政大(関東4)と対戦する。

「中京大学さんに1-4でやられた2年前からの成長を見せたい、見せられると自信を持って挑んだ」(吉田明博監督)と挑んだ高松大だったが、開始早々の失点によってゲームプランが崩れた。福岡大はボールを持ったら素早く推進力のある右WB阿部海斗(4年=鳥栖U-18)と、左WBの岡田へと展開。高い位置までボールを運んで2人のロングスローをゴール前に入れ、こぼれ球を狙う策略に出た。狙いは見事にハマり、前半4分には阿部の右クロスのこぼれ球を岡田が高い位置で回収。上手く利き足である左足に持ち替えて放ったシュートがゴールネットに突き刺さった。

 幸先の良いスタートを切った福岡大は以降もFW大崎舜(3年=大津高)の飛び出しや、FW北條真汰(2年=鹿児島城西高)を中心としたコンビネーションから高松大のゴールに迫ったが、2点目が続かない。次第にFW楠空冴(2年)と矢野佑介(1年)の立正大淞南高コンビが組んだ2トップによるスピードを活かした仕掛けや、MF山内樹(4年=坂出商高)のドリブルを受ける場面が目立ち始めた。乾真寛監督は、こう振り返る。「高松大は失う物がないと精神的に凄く強気になった。点差はあったとはいえ、非常に迫力ある攻撃だった。先制点から2点目までの30分は高松大のゲームだった。危ないシーンもあったので、喰らっていたら全く違う内容になっていた」。

 高松大はチャンスを作りながら、1点が奪えない。そして、「成長した部分を見せられたかなと思いますが、結果としては立ち上がりの失点、ゲームの流れを含めて福岡大の試合巧者ぶりを認めなければいけない」と吉田監督が話した通り、この日は良いタイミングで福岡大にゴールが生まれた。34分には岡田からのパスを受けたMF永田一真(3年=岡山学芸館高)が左からクロスを上げると、こぼれ球をMF倉員宏人(4年=鳥栖U-18)が打ち返し、2点目に。後半4分には自陣から岡田が入れたロングフィードを入ったばかりのFW山口隆希(3年=鳥栖U-18)が決めて3点差とした。

 ここからは、主将のGK西尾辰輝(4年=出雲商高)が「後半は背後をチームとして意識していて、FWが凄くスプリントしてくれた。背後を取れたから中盤のスペースが空いて、横パスが増えた」と振り返った通り、再び高松大が仕掛ける場面が増えたが、DF田中純平(4年=長崎総科大附属高)を中心とした福岡大の3バックが上手く連携をとり、最後の局面をやらせない。36分には、右CKから放ったDF倉本奏(4年=坂出商高)のヘディンシュートもクロスバーをかすめ、得点には至らなかったが、試合終了間際にFW鶴野怜樹(3年=立正大淞南高)のパスから山口がこの日2点目を決めて、4-0でタイムアップとなった。

 順調なスタートを切った福岡大は、ベスト4以上が目標。夏の総理大臣杯は直前で辞退となったため、今大会にかける選手の想いは強い。次に対戦する法政大は夏に1勝すれば対戦するはずだった。田中が「一泡吹かせたい」と意気込めば、乾監督も「2回戦の中で一番面白かったと言って貰えるゲームにするため、秘策を考えたい」とニヤリと笑う。法政大は9人ものJ内定選手を抱えるが、タレントの数では福岡大も負けてはいない。この日の試合では法政大戦に向けた試運転が出来たのも収穫で、楽しみなゲームになりそうだ。

(取材・文 森田将義)
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