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[クラブユース選手権(U-18)]仲間から「それはズルい!」と言われても、横浜FMユースMF遠藤がMVP&得点王の2冠獲得!

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[8.1 日本クラブユース選手権(U-18)大会決勝 横浜FMユース 5-3 大宮ユース ニッパ球]
 
 得点を量産していた今大会途中、チーム内で宣言していたという得点王とMVPの両方を「独り占め」するという目標。チームメートから「それはズルい!」と言われていたというが、横浜F・マリノスユースMF遠藤渓太(3年)が宣言通りに2冠を獲得した。

 今大会7得点で決勝を前にほぼ手中に収めていた得点王。加えて表彰式前には「MVP・遠藤」の報が耳に届いていた。仲間たちから「マジか!」という羨望の眼差しを受ける中、個人賞2冠、そして日本一も獲得した遠藤は「やったなと。両方獲れて自分でいいのかなという感じですけれど」と微笑んだ。

 準決勝、決勝では無得点に終わったものの、関係者たちも納得のMVPだった。グループステージ第1戦から準々決勝まで5試合連続ゴール。カットインから放つ右足シュートや縦へ抜け出しての左足シュートなど得意とする型から相手ゴールを強襲し、スルーパス、クロスで決定的なシーンを演出した。

 そして準決勝ではチームの全2得点を演出し、決勝では3アシストを記録した。特に3-1から3-3とされて迎えた後半35分には最近感覚がいいという左足でのクロスをファーサイドへ走り込むMF坂内祐太の頭へピンポイントで通して決勝点をもたらした。「どんな悪い流れでも点取ればこちらの流れになるし、4点目をアシストできたのは凄く良かった」と遠藤はこのアシストを最も喜んでいた。

「誰かがインターセプトしたら全速力で上がって、チャンスには全て絡むように意識していた」という言葉通り、決勝ではスピードを活かして左サイドのスペースやゴール方向へ抜け出して決定機に絡んだ。また守備面でも献身的なプレー。PAまで戻って味方の危機を救い、後半6分には自らのインターセプトからスルーパスを出してゴールに繋げるビッグプレーもあった。両チームともに疲れている時間帯でも、決定的な仕事をしてのけて、大会の主役となった。

 今大会での活躍はトップチームにも十分にインパクトを与えるもの。今後への可能性を広げたMFがトップ昇格を目指して、さらに熱い夏を送る。

(取材・文 吉田太郎)
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