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[MOM1823]札幌U-18FW菅大輝(3年)_直訴でクラセン参戦した“北の国のスーパーレフティー”が決勝点!

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.25 日本クラブユース選手権(U-18)GS第1節 札幌U-18 2-1 栃木ユース 石関公園]

 背番号9が札幌U-18に戻って来ていきなり結果を出した。FW菅大輝は高校3年生ながら今季よりトップチームに帯同。4月3日のJ2第6節・町田戦でデビューを飾ると、ここまで3試合に出場してきた。7月20日のJ2第24節・松本戦でもベンチ入りしていたのだが、「どうしても来たかった」(菅)とU-18チームに帯同することとなった。

 3試合142分というのが菅のトップでの出場時間だ。レベルの高い環境で練習できることに意義を感じつつも、真剣勝負から離れることでプレーの感覚が変わってしまったという思いもあった。「試合に絡めていなくて、何とか公式戦の気持ちを取り戻したいと思って」札幌U-18の川口卓哉監督に直訴。まずはプリンスリーグ北海道へのスポットでの出場を果たし、さらに群馬帯同ということになった。

「トップの状況次第ではあちらへ戻すことになっている。ただ、菅は試合時間が絶対的に足りていなかった。チームにも間違いなくプラスになると思って戻って来てもらった」(川口監督)

 ゲーム勘が落ちているとは言っても、体の強さを含めて高校生に混じればトップレベルにあることは間違いない。「ホントに厳しいゲームになった」(菅)中で迎えた前半30分、試合を決めたのはやはりこの男だった。

「ラッキーゴール」(菅)のシチュエーションだったのは確かだ。DFのミスによって「前に残っていたら、突然ボールが来た」(菅)という状況である。「結構慌てていた」と本人は言うものの、ワンタッチでボールを処理してGKの動きを観察する余力があったのも確かだ。「相手のGKが先に動いたので」と得意の左足から冷静なシュートを流し込んで、見事に決勝点を奪い取った。

 プロのステージに立ったことで、自分に足りないものも見えてきた。課題について問うと「もっと落ち着いた判断ができないといけないし、パスの精度も高めていかないといけない。今日も奪われるシーンが多すぎたので、もっとキープできるようにならないと」と次々に言葉があふれてきた。ただそれもまた、試合に出ることでしか確認できない部分である。

 北の国のスーパーレフティーは「ベスト8を超えたい。1年のときに4強まで行っているので、最低限まずそこを目指したい」と充実の表情を浮かべながら先を見据えていた。

[写真]前半30分、決勝点を決めて笑顔を見せる札幌FW菅

(取材・文 川端暁彦)
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