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横浜FMユースはGL敗退…棚橋尭士、椿直起が語ったそれぞれの課題

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横浜F・マリノスユースのFW棚橋尭士(3年)、MF椿直起(3年)

[7.23 日本クラブユース選手権U-18大会GL第3節 名古屋U-18 1-0 横浜FMユース 宮城総合]

 共にU-17日本代表として昨年秋のU-17W杯を戦った横浜F・マリノスユースの2人は、互いに異なる課題と直面しているようだ。日本クラブユース選手権での敗退決定後、FW棚橋尭士(3年)は「良い形でボールが入らない」、MF椿直起(3年)は「マークされても打開できないといけない」と悔しさを押し殺しながら前を見据えた。

 横浜FMユースは今大会、気温42度の中で行われたグループリーグ第1節の大分U-18戦に0-3で敗戦。その敗北から完全に立ち直ることができず、1勝2敗で決勝トーナメント進出の目標を断たれた。2人はそれぞれの個性を放っていたものの、試合を決定づける活躍はできなかった。

「あまり相手のDFが手強いという感じはなかったけど、自分にいい形でボールが入ってこなかった。3試合すべてで力を発揮できなかった」と振り返ったのは最前線起用の棚橋。3試合目では裏への抜け出し、“引いて受けて”のゲームメークで良い形もつくっていたが、大会を通じて無得点に終わった。

 周囲との連携不足を悔いたのは、自身にとっての理想型も何度かつくれていたからこそだ。この日は途中出場でMF石井宏育(2年)がピッチに立つと、細かいパスをつないだ攻撃が全体的に活性化。「工夫やアイデアを出してくれるのでやりやすい。自分たちのサッカーはああいった形だと思う」と手応えを口にした。

 もっとも、そんな不満の矢印は自らにも向いている。「言い訳ばかりしているようだけど、それをもっと自分に向けていかないといけない。自分が点を取らないとチームは良くならないので、点を取れるようにやっていくしかない」とストライカーらしい目標設定で今後に臨む構えだ。

 一方の椿は左サイドMFとして多くのチャンスに絡んだが、時には相手サイドハーフ、サイドバック、ボランチの3人を相手にしなければならないような状況も見られ、抑え込まれる姿が目立った。「どのチームとやっても自分が警戒されるのは分かっているし、その中でも個で打開しないといけない」と課題を指摘する。

「もっとチームを助けられるようにプレーできたはずだし、マークされても力を発揮できるのがエース。そこが自分には足りなかった」。それを乗り越えるために重要だと考えているのは周りを使うこと。「もっと周りを信じて、味方にパスを出して、そこから自分が生きていくようにしたい」と狙いを口にした。

「プロになることが一番の目標なので、選択肢を広げるためにも結果を出さないといけない」(棚橋)。「U-19日本代表に関わっていかないといけないけど、こういうところで出せないというではまだまだ。もっと自分に厳しく練習するしかない」(椿)。8月下旬のプリンスリーグ再開に向けて、まずはそれぞれのやり方でレベルアップを志している。

(取材・文 竹内達也)
●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

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