beacon

ユース取材ライター陣が推薦する「クラセン注目の11傑」vol.1

このエントリーをはてなブックマークに追加

川端氏が注目するFW細谷真大(柏レイソルU-18)

 ゲキサカでは7月21日に開幕する夏のクラブユースチーム日本一を懸けた戦い、第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会の注目プレーヤーを大特集! 「クラセン注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター各氏に紹介してもらいます。第1回はサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』元編集長で育成年代からJリーグまで幅広く取材し、各種媒体に寄稿している川端暁彦氏による11人です。

川端暁彦氏:「日本クラブユース選手権(U-18)はタレントの宝庫と言える大会で、どの会場へ行っても将来プロになるような選手が観られるでしょう……というようなことをよく書いてきたのですが、現在はJ3リーグのU-23チームなどもあって高校生でJのピッチに立っている選手が『普通』になってきました。いつもは割りと奇をてらう選考をするのですが、今回はそんな現状も踏まえつつ、『ベタ』に選考しています」

以下、川端氏が注目する11人
GK上田樹(ツエーゲン金沢U-18、3年)
「昨年からトップチームでトレーニングを重ね、年代別日本代表にも選ばれるようになった加賀百万石の守護神。長い手足を活かしたセービングが光る。金沢のアカデミーは昨年の高円宮杯U-15で準優勝を飾るなど躍進著しいだけに、今大会でも台風の目となることが期待される」

DF望月ヘンリー海輝(三菱養和SCユース、3年)
「群を抜くポテンシャルを誇る超大型プレーヤー。U-18日本代表候補合宿では『課題ばかり』と周囲との差を痛感していたが、影山雅永監督は『それでも怯まず前に出て行く姿勢を見せてくれた』と姿勢の部分を高評価。持ち帰った課題を全国舞台で成長という形で披露したい」

DFノリエガ・エリック(清水エスパルスユース、3年)
「ペルーからやって来た身体能力抜群のストライカーは昨年末からDFへ本格挑戦。元々は守備的MFが主なポジションだったというだけに、虎視眈々と狙いを定め、ボールを狩り獲る感覚も持ち合わせる。空中戦の強さも折り紙付きで、王国・清水の城塞となっている」

DF半田陸(モンテディオ山形ユース、3年)
「すでにトップチームデビューも果たしているU-17日本代表のキャプテン。今大会もトップチームからお呼びが掛かれば不在になる可能性もあるが、やはりこのフィジカルモンスターの名前は挙げておきたいところ。冷静沈着かつダイナミックなプレーで観衆を魅了する」

DF三原秀真(愛媛FC U-18、3年)
「熱く激しくガッツあふれるプレーを見せる愛媛のナイスガイ系DF。今季はU-18日本代表へ初招集を受けるなど飛躍のシーズンとなっている。海外旅行自体が初体験の状態で臨んだU-18ポルトガル代表戦では、強敵に食らい付いて『戦いながらレベルアップ』してみせた」

MF石浦大雅(東京ヴェルディユース、3年)
「名門・東京Vユースが新たに世へ送り出す技巧派MF。プレッシャーをモノともしない高い技術、高精度の左足キックを活かした巧みな展開で攻撃を彩る。理想のスタイルは『メッシみたいにボールを取られず、(中島)翔哉くんのように楽しむ』。一つの理想はモドリッチとのこと」

MF小田裕太郎(ヴィッセル神戸U-18、3年)
「『和製ムバッペ』や『和製クリスティアーノ・ロナウド』と評される抜群の身体能力を活かした豪快な突破を持ち味とするアタッカー。現在はシュート練習で決定力アップに取り組みつつ、『ずっと苦手だった』と言うクロスからのヘッドも習熟中。その成果を見せられるか」

MF高田颯也(大宮アルディージャU18、3年)
「緩急に加え、瞬間的な駆け引きの巧みさも光る魔法のようなドリブルで局面を打開し、単騎で試合を決められる力を持つスター候補生。昨季のクラブユース選手権でブレイクしただけに縁起のいい大会とも言えるかもしれない。準優勝に終わった借りを今年返すのみ」

MF工藤真人(ベガルタ仙台ユース、3年)
「青森県八戸市の出身で、高校入学と同時に親元を離れて仙台の門を叩き、技を磨いてきた。昨季のルヴァンカップでトップチームデビューも果たしている期待のレフティー。以降は『次にそこ(トップチーム)へ呼ばれたときに何ができるか』をテーマに取り組んできた」

FW細谷真大(柏レイソルU-18、3年)
「プレミアリーグで対戦した各チームのDFから自然と名前が挙がる強力ストライカー。普段はトップチームで練習しており、今大会もフル参戦できるかは何とも言えないのだが、出てくれば間違いない最注目選手の一人。巧みな動き出しと強烈なシュートでゴールへ迫る姿は一見の価値あり」

FW唐山翔自(ガンバ大阪ユース、2年)
「『点を取るために生まれてきた』と評価される日本では珍しい点取り屋らしい点取り屋。ゴールの匂いを感じ取れる巧みな位置取りで、スルーパスやクロスを呼び込んで次々に得点を奪い取る。10月のU-17W杯での大爆発も期待される逸材が、夏の群馬で一暴れを魅せる」

執筆者紹介:川端暁彦
 サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』元編集長。2004年の『エル・ゴラッソ』創刊以前から育成年代を中心とした取材活動を行ってきた。現在はフリーランスの編集者兼ライターとして活動し、各種媒体に寄稿。著書『Jの新人』(東邦出版)。
▼関連リンク
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

TOP