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ユース取材ライター陣が推薦する「クラセン注目の11傑」vol.1

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森田氏が推薦する前回王者のMF宇水聖凌(名古屋グランパスU-18、3年)

 ゲキサカでは7月24日に開幕する夏のクラブユースチーム日本一を懸けた戦い、第46回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会の注目プレーヤーを大特集! 「クラセン注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター各氏に紹介してもらいます。第1回は関西の高校生を中心に各カテゴリーを精力的に取材する森田将義氏による11名です。

 森田氏「24日から開幕するクラブユース選手権は近い将来Jの舞台で活躍しそうな選手、日の丸を背負って活躍する選手が多数揃う舞台。今年も数多くのスター候補性が群馬の地で活躍するはずです。今回は昨年からの1年半で見た選手の中から輝きを感じた選手を選考しました。いずれも大会の主役となれる選手ばかりですが、彼ら以外にも主役候補はたくさんいるので、どんな選手がブレークするか楽しみです」

以下、森田氏が注目する11人
GK栗林颯(サガン鳥栖U-18、3年)
広島ジュニアユース時代は二番手で、ユースへの昇格は果たせなかったが、鳥栖U-18加入後の努力によって才能が開花。不動の座を掴んだ今季は、「コーチングでいかに防げるかが大事。シュートまで持って行かせない対応をするか意識している」との働きで、堅守を支える。

DF桒原陸人(ガンバ大阪ユース、3年)
的確な守備対応が売りで、タイミングよく飛ぶ競り合いの強さも備え、プレーからは177cmの身長を感じさせない。何より光るのはボール扱いの上手さで、攻撃の起点として機能。「トップチームでもどんどん前にボールを付けたり、攻撃参加もできた」と自信を覗かせる。

DF西野奨太(北海道コンサドーレ札幌U-18、3年)
対人の強さとリーダーシップが売りのCB。「ユースに入ってから、攻撃を課題として取り組み、意識的にボールを運んだり、縦パスを入れてきた」と攻撃も成長中だ。昨年9月にプロ契約を結んでからはトップチームで活動してきたが、6月末からはU-18にも参戦。準優勝した昨年越えを狙う。

DF寺阪尚悟(ヴィッセル神戸U-18、3年)
181cmの高身長にスピード、左足のキックを備えたスペックは魅力十分。安部雄大監督が「メンタル的な強さが兼ね備えればトップチームへの昇格や代表への定着もある選手」と大きな期待を寄せるCBだ。主将を務める今季はリーダーとしての逞しさも感じさせる。

MF平賀大空(京都サンガF.C.U-18、3年)
ボディーフェイントで対峙するDFをかわす姿はとても鮮やか。「1枚、2枚は自分で剥がして、違いを出さなアカンと思っている」と口にするドリブラーだ。トップチーム昇格の為に「ゴールしか見ていない」今季は勝利に導くプレーも増えており、全国での大暴れの予感が漂う。

MF大関友翔(川崎フロンターレU-18、3年)
視野の広さを活かしたパスが持ち味の司令塔で来季からの昇格が発表済み。機を見て繰り出す中盤での持ち運びも光る。「サッカーを始めた年中からフロンターレのサポーターで試合を見てきた」中でも、特に憧れるのはクラブのレジェンド・中村憲剛氏。直伝の縦パスで全国でも勝利に導く。

MF宇水聖凌(名古屋グランパスU-18、3年)
派手さはないが、彼がいるのといないのとではチームが大きく変わる。「球際やスライドして奪う部分など守備が強みだと思っている」と自己分析するボランチだ。ルヴァンカップでデビューしてから、プロ入りへの想いがアップ。「ユースで頭一つ飛び抜けるぐらいのプレーを見せたい」と口にする。

MF越道草太(サンフレッチェ広島ユース、3年)
小1からサンフレッチェ広島の試合を観戦し始め、JYでプレー。「2015年ぐらいから、柏(好文)さんのプレーはずっと見ています」と話す生粋の広島っ子だ。柏同様、スピードに乗ったドリブルが売りのサイドアタッカーで、左右両足から放つクロスとカットインからのシュートが持ち味。

FW七牟禮蒼杜(V・ファーレン長崎U-18、2年)
長所であるDF裏への抜け出しは、トップチームでも証明済み。加えて、上背を活かした競り合いや嗅覚を活かした点で合わせる作業も上手い。ゴールパターンが豊富な天性の点取り屋は、「2種登録させてもらっている立場なので結果で示さないといけない」と1試合1ゴールを誓う。

FW後藤啓介(ジュビロ磐田U-18、2年)
191cmの高身長ながら、「中学校では持久走でいつも一番だった」。加えて、俊敏性やボール扱いの柔らかさもあり、まさに規格外の選手だ。「やれと言われたらどこでも出来るので、あまりポジションに拘りはない」が、今季は主にFWでプレーし、勝利に導く得点を量産中。

FW田中侍賢(清水エスパルスユース、2年)
足元の上手さとプレーのアイディアが目を惹くアタッカー。今季はサイドハーフとして縦突破からのクロスで攻撃を持ち上げる。「今年は勝負の年。全国に名前をもっと売っていかないとプロになれないので、意識している」と意気込む彼にとって、クラ選は格好の舞台。主役となれるか注目だ。

執筆者紹介:森田将義(もりた・まさよし)
1985年、京都府生まれ。路頭に迷っていたころに放送作家事務所の社長に拾われ、10代の頃から在阪テレビ局で構成作家、リサーチとして活動を始める。その後、2年間のサラリーマン生活を経て、2012年から本格的にサッカーライターへと転向。主にジュニアから大学までの育成年代を取材する。ゲキサカの他、エル・ゴラッソ、サッカーダイジェストなどに寄稿している。
●【特設】第46回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

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