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「何のためのACL優勝だったのか…」浦和MF柏木、“悔しい”よりも“情けない”

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浦和レッズMF柏木陽介

[12.9 クラブW杯準々決勝 浦和0-1アルジャジーラ アブダビ]

 背番号10は自責の念に駆られていた。クラブW杯準々決勝アルジャジーラ(UAE)戦。アジア王者となった浦和レッズの大会初戦は、ボールを保持しながらもカウンター一発で沈む悪夢のような展開に。MF柏木陽介は「本当に情けない試合をしてしまった」と唇を噛んだ。

 ボールは保持した。しかし、1点が遠い。守備に人数を割くアルジャジーラを崩し切れずになかなか好機を創出できない。前半28分にはFW武藤雄樹の折り返しからFW興梠慎三が決定機を迎えたものの、シュートは枠を捉え切れず。すると、後半7分に電光石火のカウンターからアルジャジーラに先制を許し、そのまま逃げ切られてしまった。

「チャンスを決め切れなかった。相手は完全に守ってカウンターしか狙っていない中で、カウンターでやられてしまった。ボールを持ってやろうという気持ちを持って臨んだのは良いことだけど、そこで点を取らないといけないし、やっぱり失点はしてはいけない」

 苦しみながらも粘り強く戦い抜き、アジアの頂点まで登り詰めた。10年ぶりにACLを制して手にしたクラブW杯出場権だったが、準々決勝敗退。準決勝で待ち受ける欧州王者レアル・マドリーとの対戦も叶わなかった。「情けないし、何のためのACL優勝だったのか…。そういうところが正直、頭の中で整理できていない」と声を落とした。

「今日は悔しいというよりも、情けない気持ちの方が大きい。たくさんの人が夜中に起きて見てくれていただろうし、たくさんのサポーターが応援に来てくれた。皆がレアルや(本田)圭佑くんがいるパチューカとの試合を見たかったと思う。それを実現できずに本当に情けないと思うし、アジアのチーム、Jリーグのチームを背負って僕らはここに来たのに本当に情けない試合をしてしまった」

 背番号10の口からは反省の言葉が続いた。

(取材・文 折戸岳彦)
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