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「校長がサッカーの大ファンでラッキーだった」“学校の先生”がR・マドリーとの対戦を熱望「クラブW杯が楽しみ」

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DFジョーダン・ベイル

 一人の教師がレアル・マドリー(スペイン)との対戦を望んでいる。2月1日にモロッコで開幕するクラブW杯。オセアニア代表のオークランド・シティ(ニュージーランド)に所属するDFジョーダン・ベイルが、『FIFA+』で目標を語った。

 オーストラリアのAリーグに参戦するウェリントン・フェニックスの他にプロサッカーチームがないニュージーランド。国内のサッカーリーグには、セミプロ、アマチュアの選手たちが本業の傍らで凌ぎを削る。そうしたサッカー環境の中でクラブ世界一を目指すチームがある。それがオークランド・シティだ。

 2006年にオーストラリアがアジアサッカー連盟(AFC)へ転籍したことで縮まった世界への距離。05年に始まったクラブW杯では、06年に初出場を果たすと、今大会で10度目の出場を数える“常連”となった。

 そして、このチームの右サイドバックがベイルだ。ニュージーランド生まれでカリフォルニア大学ロサンゼルス校(アメリカ)出身のベイルは、ワイタケレ・ユナイテッド、オークランド・シティ、イースタン・サバ―ブスといった国内の強豪クラブを渡り歩き、18年10月に古巣のオークランド・シティへ復帰。クラブW杯への出場を熱望しての移籍だったという。

 しかし、19年のオセアニア予選では準決勝でその夢が潰えると、20年、21年は新型コロナウイルス感染症の影響により、チームが大会への出場を辞退。今大会、やっとの思いで世界への挑戦権を手にした。普段、中学校の教壇に立つベイルにとっても夢の場所。大会への参加により、長い期間仕事を休むことになるが、校長や他の先生の後押しがあったという。

「校長がサッカーの大ファンだったのはラッキーだったと思う。彼は本当に協力的だった。サッカーを観ないスタッフには、かなり説明が必要でしたが、一度理解してもらえたら、みんな本当に協力的でした」

 そんなベイルの目標は、レアル・マドリーとの対戦だ。そのためには開幕戦の相手、アフリカ代表のアルアハリ(エジプト)を破り、準々決勝で待ち構える北中米カリブ代表のシアトル・サウンダーズ(アメリカ)に勝利する必要がある。生徒の中には、「ビニシウス・ジュニオールに皮を剥がれるぞ」と冗談を言う者もいたようだが、それでもベイルは達成できると自信を語る。

「我々は劣勢だが、2014年大会ははまだ我々の記憶の中にあり、大きな原動力になるだろう」「サッカーやクラブワールドカップでは、多くの番狂わせが起きています。大会が楽しみで仕方がない」

 14年にモロッコで大旋風を巻き起こしたオークランド・シティ。同大会で残した3位という成績を越えるべく、まずは2月1日に行われる開幕戦での勝利を目指す。

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