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[トゥーロン国際]宇佐美2発も…U-23代表はグループ最下位で敗退

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[5.27 トゥーロン国際大会 日本2-3エジプト ル・ラバンドー]

 関塚ジャパンはグループ最下位で敗退……。トゥーロン国際大会に出場中のU-23日本代表は27日、グループリーグ最終戦でエジプトと対戦し、2-3で敗れた。勝てば2位以内が確定し、準決勝進出が決まる日本だったが、前半31分、37分と連続失点。後半1分にMF宇佐美貴史のゴールで1点差に迫ると、同8分にも宇佐美がゴールを決め、2-2の同点に追いついたが、後半32分、決勝点を決められた。1勝2敗の日本は勝ち点3のままグループリーグ敗退が決定。“プレ五輪”と位置付けた大会を3試合で終えることになった。

 日本はDF比嘉祐介に代わってDF酒井高徳が先発した以外は、今大会初勝利を挙げた25日のオランダ戦(3-2)と同じメンバー。中1日ながら先発の入れ替えは一人にとどめた。酒井は左足首を痛めて途中交代した23日のトルコ戦(0-2)以来、2試合ぶりの先発。GK安藤駿介、DF鈴木大輔、MF扇原貴宏の3人は3試合連続の先発となった。
 システムは4-2-3-1で、4バックは右から大岩一貴、鈴木、山村和也、酒井。中盤は村松大輔と扇原のダブルボランチで、2列目は右から宇佐美、高木善朗齋藤学の並びでスタートし、試合の中で流動的にポジションを変えた。1トップは指宿洋史が務めた。

 立ち上がりから積極的な入りを見せるエジプトに対し、後手を踏んだ日本。開始1分、PAすぐ外でFKを与えると、DFファトヒーが左足で直接狙う。これはわずかにゴール左へそれたが、開始早々、ヒヤリとさせられた。日本は前半11分、酒井の縦パスを指宿がヒールキックで落とし、走り込んだ高木が右足で狙う決定機をつくったが、GKが好セーブ。直後の同12分には右サイドでボールをキープした宇佐美が齋藤とのワンツーからエリア内に切れ込むが、折り返しは味方に合わなかった。

 0-0のまま試合が進むと、前半31分、まさかのプレーで先制点を許した。エジプトはMFハーシム・ムハンマドが右サイドからゴール前に折り返すと、MFアフマド・マグディがシュートを狙う。大岩がスライディングタックルでカットしたが、倒れ込みながらこぼれ球を右足で蹴ったボールをGK安藤がキャッチ。これがバックパスの反則となり、PA内で間接FKを与えてしまう。日本の選手はゴールライン上に並ぶが、エジプトはエルディンが横に流したボールをFWアフマド・イードが右足で蹴り込んだ。

 先制点で勢い付くエジプトは前半37分、再び右サイドからチャンスをつくる。山村がサイドに引き出され、ムハンマドがクロスボールを入れると、ゴール前の鈴木がボールを背後にそらしてしまい、FWマルワン・モフセンが押し込んだ。2点ビハインドとなった日本は前半38分、高木が右足ミドルを狙うが、ゴール上へ。0-2のまま40分ハーフの前半を終えた。

 日本は後半開始から2人を交代。指宿と高木を下げ、FW大津祐樹とMF東慶悟をピッチに送り込んだ。すると、この交代策が奏功。開始直後に1点を返した。後半1分、右サイドで起点になった大津が宇佐美に落とすと、ドリブルで切れ込んだ宇佐美はPA手前から右足を振り抜く。雨で濡れたピッチを利用するように地を這うグラウンダーのミドルシュートをゴール左隅に突き刺した。

 1-2と1点差に追い上げ、攻勢を強める日本。後半5分には東が積極的に左足でミドルシュートを狙った。そして後半8分、左サイドから齋藤がゴール前に折り返したボールに宇佐美と鈴木が飛び込むと、こぼれ球を宇佐美がすかさず右足で蹴り込んだ。宇佐美の連続ゴールで2-2。2点差を追いつき、試合を振り出しに戻した。

 グループリーグ突破のためには勝ち点3が欲しい日本は一気に逆転を目指すが、なかなか3点目が奪えない。後半30分には齋藤に代えてFW大迫勇也を投入。大迫は1トップに入り、大津が左サイドに出た。ところが、同32分、セットプレーから一瞬の隙を突かれた。エジプトの右サイドからのFK。ファトヒーがゴール前にクロスを送ると、山村の背後からDFサラ・スリマンが打点の高いヘディングシュート。2-3と再びリードを許してしまった。

 追い込まれた日本は後半35分、大岩に代えてDF吉田豊を投入し、最後のカードを切る。その直後、扇原の左CKのセカンドボールを宇佐美がエリア外からミドルシュートで狙うが、ゴール右へ。同39分、宇佐美の直接FKもGKの好セーブに阻まれた。怒涛の反撃も及ばず、そのまま2-3で試合終了。約2か月後に迫ったロンドン五輪のシミュレーションともなった国際大会は1勝2敗のグループ最下位で敗退する結果となった。


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