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最終予選の難しさを語る内田「山あり谷ありというより、谷あり谷あり」

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 いよいよ2日後に迫った最終予選のオマーン戦に向け、日本代表は連日ハードなトレーニングをこなしてきた。しかし、サッカーバレーで始まった1日の練習は、DF長友佑都が「すべてがリラックスゲーム」というトレーニングメニューで、心身のリフレッシュをはかった。

 ドイツでのシーズンを終えて、代表合宿に合流したDF内田篤人も、これまでのトレーニングを振り返り「だいぶハードにやってきたので。キャンプかなと思うくらいでしたからね」と笑い、「でも、僕はああいうのをやらないとコンディションが上がってこないので、これくらいやってくれたら大丈夫じゃないかなと思います」と、順調な仕上がり具合を口にした。

 南アフリカ大会の最終予選にも8試合中7試合に出場した内田は、その難しさを独特の表現で語った。「8戦全勝できるほど甘くはないから。(1試合ずつ)勝ちに行って、終わったときに8戦全勝だったりすればいい。最終予選は山あり谷ありというより、谷あり谷ありくらいだと思う」。

 そんな最終予選を勝ち抜く上でカギとなるのが、入り方だ。「最初がホーム2連戦なので。監督も言っていましたが、コケないように。スタートダッシュを切りたいです」と内田は口にする。そのためには、どんな状況に立たされても気負わず、余裕を持って臨むことが大事だと言う。

「(オマーン戦は最終予選の)初戦って言うこともあるし、うまくいかなくても普通かなという感じがします。もちろん一生懸命やりますが、その中でうまくいかなくてもアタフタするのではなく、ある意味『こんなものかな』と思いながら。変に萎縮したりしないで、大胆にやれたら面白いかな」

 過去に一度、最終予選を経験していることは大きいのではないか。そう聞かれた内田は「あんまり変わらない」と答える。所属するシャルケでも欧州チャンピオンズリーグに出場し、多くの場数を踏んできた。そのことについては「結構大きい舞台は踏んできたつもりなので」と認めたが、すぐに「(でも、)場数を踏んでいれば勝てるかといえば、そうでもない」と切り返す。何かをやってきたから、こうなるはず。そういった考え方を、頭の中から排除するように。

 あくまでも、平常心で目の前の一試合に挑んでいく。「まぁ、のんびりやります」。それが内田なりの、最終予選に向けた決意だ。

(取材・文 河合 拓)

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