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[AFCフットサル選手権2012]大会MVPに輝いた逸見「この流れでW杯も戦いたい」

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 日本代表がタイ代表に6-1で勝利し、4大会ぶり2度目の優勝を飾って幕を閉じたAFCフットサル選手権2012。この大会のMVPに輝いたのは、日本代表の最年少FP逸見勝利ラファエルだった。

 逸見は大会初戦のレバノン戦、2-2で迎えた残り8秒で第2PKを決めて3-2の勝利をもたらすと、その後も得点を重ね続ける。グループステージ第2戦のタジキスタン戦(6-1)でも1得点を挙げると、第3戦の台湾戦(6-1)では2得点を記録。さらに決勝トーナメントに入ってからも、勢いは止まらない。準々決勝のキルギスタン戦(1-0)で唯一のゴールを挙げて日本をW杯出場に導くと、準決勝のオーストラリア戦(3-0)でも、試合終了直前に得点を挙げている。そして迎えたタイとの決勝戦でも、パワープレーに出た相手に対し、自陣からのロングシュートで、勝利を決定づけるチームの4点目を挙げた。

 大会を制し、MVPに選出された逸見は、www.the-afc.comに対し、「とても、とても、とてもうれしいです。この大会で優勝することができて、金メダルをもらいました。このタイトルだけでも幸せなのに、大会MVPは想像さえしていなかったボーナスです。チームメイトの助けがあったからこそ、この賞をもらえました。みんなに感謝したいです」と喜びを表現した。

 過去にアジア選手権の大会MVPに輝いた日本人選手は、05年と06年に2大会連続で受賞したFP木暮賢一郎だけ。若干19歳の逸見は、史上2人目の大会MVPに選出された日本人選手となった。日本代表を優勝に導いたミゲル・ロドリゴ監督は、今後、アジアのフットサルが成長していく上で、逸見のような選手がたくさん出現する必要があると語っている。

「彼はMVPに値する活躍を見せてくれました。また、心から楽しんでプレーする彼は、フットサル選手のお手本のような存在です。全試合で得点を挙げるというのは簡単なことではありません。偉大な選手だけができることです。アジアは彼のような選手を、もっともっと育てていかなければいけません。年齢を重ねてからフットサルに転向するサッカー選手ではなく、若い頃からフットサルをプレーしてキャリアを重ねた選手が、もっと必要だと思います」

 全6試合で7得点を挙げ、日本代表の2度目のアジア制覇の原動力となった逸見は、その名をアジアに知らしめた。だが、今大会でアジア選手権優勝とW杯の出場権獲得という2つの目標を達成した逸見は、すぐに次の目標に気持ちを切り替えた。

「僕たちは11月のW杯にアジア王者として臨むことになります。その名に恥じないように、努力を続けなければいけません。このチームの一体感、チームスピリットは、この大会を優勝する上でカギになりましたし、この流れでW杯も戦えたらいいなと思います」

 11月のフットサルW杯に向けて、逸見はFリーグに戦いの舞台を移し、さらなる飛躍を目指す。

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