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宮市“先輩”、香川のマンU入りを歓迎「一緒にプレミアを盛り上げたい」

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 プレミアリーグのボルトンに所属する日本代表FW宮市亮が、MF香川真司のマンチェスター・ユナイテッド入りを歓迎した。日本代表は5日、8日に行われるW杯最終予選のヨルダン戦に向けた練習を行った。その練習中に香川の移籍がマンチェスター・ユナイテッド、ドルトムントの両クラブから発表された。

 香川本人は「完全な合意はしていない」と戸惑いを口にしたが、記者に香川のマンU入りについて聞かれた宮市は、「いま、初めて知ったので」と驚きながらも、日本代表のチームメイトの移籍を喜んだ。「向こうで一緒に戦っているというか、一応(僕が)先輩ですが、プレミアリーグを同じ日本人として盛り上げたいですし、僕も負けていられないというか、追いかけて行かないといけない存在なので。越えて行けるように頑張っていきたいと思います」と語った。

 宮市は中京大中京高を卒業し、イングランドのアーセナルに加入した。約半年間、フェイエノールトへの期限付き移籍した後、11-12シーズンからはアーセナルでプレーし、12年1月からは期限付き移籍先のボルトンでプレーしていた。

 日本代表合宿中、選手たちは各々が所属するリーグについて話し合うという。その席で宮市は、プレミアリーグについて「激しいリーグ」と説明し、「『ロンドンは住みやすいですけど、ボルトンはあまり住みやすくないですよ』っていう話はしました」と明かした。さらに、マンチェスターの街について聞かれると「マンチェスターはボルトンに近いので、僕はよく行っていました。ロンドンに比べると小さいですけど…。やっぱりロンドンが一番です!」と、自身の所属するアーセナルの本拠地が一番だと胸を張った。

 11-12シーズン、プレミアリーグで12試合に出場した宮市は、ドルトムントで2連覇に貢献した香川なら、問題なくプレミアに順応できると言う。

「全然やれると思います。日本代表の10番としてプレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドというビッグクラブで活躍してくれると思いますし、活躍してほしいと心から思います」

 これで来季、プレミアリーグでプレーする日本人選手は、サウサンプトンに所属するFW李忠成を含め、3人となる予定だ。日本代表選手が増えて行く流れを、宮市は歓迎する。

「全然プラスなことしかないと思います。プレミアリーグという世界最高峰と言われるリーグで、日本人選手が活躍することが日本代表のレベル、日本全体のレベルもあると思いますし、プラスな面しかないと思います」

 プレミアリーグで長らく覇権を争ってきたマンチェスター・Uとアーセナルの試合が、日本でもさらに注目されるだろう。宮市は「そうなればいいですけど、まずは僕が頑張らないといけない」と力を込める。

「まずは僕がアーセナルでプレーできるように、頑張らないといけない。しっかり代表で頑張って、アーセナルに戻ってプレシーズンをアーセナルに残れるように頑張ります。僕自身、まだアーセナルで試合に出る舞台に立てていないので、アーセナルでピッチに立つ権利を得るために、そこに向かって頑張っていきたいと思います」と、日本代表では最年少のスピードスターは、決意を新たにした。

(取材・文 河合 拓)

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