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故障の吉田をオーバーエイジに選出、「五輪には十分間に合う」

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 日本サッカー協会は14日、今夏のロンドン五輪に出場するU-23日本代表の予備登録メンバー35人を発表した。注目のオーバーエイジ枠はGK林彰洋(清水)、DF徳永悠平(F東京)、DF吉田麻也(VVV)の3人。8日のW杯アジア最終予選・ヨルダン戦で右膝内側側副靭帯を損傷した吉田についても原博実技術委員長は「五輪には十分、間に合うと思っている。大丈夫だと思う」との見通しを明らかにした。

「VVVの会長とも会って、だいぶ早い段階からOKをもらっている。本人も五輪へのモチベーションがある」と説明した原委員長によると、予備登録メンバーの提出期限がヨルダン戦の行われた8日だったため、FIFAへリストを提出した時点で吉田はケガをしていなかったという。

「そういうリスクは当然ある」と予期せぬ事態だったことは認めたが、「幸い大きなケガではなかった。個人差もあるし、時間がたってみないと分からないが、3週間でまっすぐの動きは問題ないと思う。本人も治療、リハビリを始めているし、早くよくなることに期待している」と、五輪本大会には間に合うとの考えを示した。

 招集を見送ったMF香川真司と同様、吉田もA代表で主力を担っているが、原委員長は「香川と違うのは所属しているチーム。昨シーズンも基本的に1週間に1試合で、一番厳しかったのは最後のプレーオフの4連戦。疲労度やいろんな条件を考慮した」と、香川とは状況が異なるとの認識を示した。

 23歳以下の選手に関しては、FIFAがクラブの派遣を義務化する決定を下しているが、オーバーエイジ枠に拘束力はない。吉田も今夏の移籍を希望しており、もしも移籍した場合は移籍先のクラブと再交渉する必要が出てくる可能性もあるが、「(五輪派遣が)Yesというところに行くと思う。ビッグクラブに移籍し、『(五輪には)出さない』ということになる可能性もなくはないが、(五輪に)行けるところに移籍すると思うし、(VVVに)残る可能性もある」との見通しを語った。

「彼にはCBのリーダーとして引っ張っていってもらいたい」。5月のトゥーロン国際大会で守備の不安を露呈したU-23日本代表。故障明けというリスクを取っても、吉田への期待は大きい。

▼五輪予備登録メンバー35人はコチラ

(取材・文 西山紘平)

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