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元Jリーグ鹿島の笠井がFリーグデビュー「思っていた以上の盛り上がり」

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[6.16 F第1節 名古屋オーシャンズ8-1 浜松 代々木第一]

 1-8。今シーズンからFリーグに参入したアグレミーナ浜松にとっては、厳しい結果となった。10年までJリーグの鹿島アントラーズでDFとしてプレーしていたFP笠井健太は「Fリーグは思っていた以上の盛り上がりですし、思っていた以上に試合の熱さを感じました」と、充実の表情を浮かべた。

 浜松は前半こそ2-0と健闘したが、後半に6点を追加された。「後半に1-6でやられているというのは、単純に走り負けたということですし、パス回し一つにしても、相手の方が細かく正確にやっていたので、体力も消耗させられました。そこに悲観せず、悲観したら悪い方にしかいかないので、次につなげていかなければいけないと思います」と、切り替えることの重要性を口にした。

 Fリーグ王者と戦うことで、自身の課題も明確になったという。鹿島時代はSBでプレーしていたが、浜松ではピヴォ(サッカーでいうFW)の位置に入ることが多い。ボールを受けることはできたが、そこからなかなかチャンスをつくれなかった。

「名古屋のアジウ監督の指示が聞こえていたのですが、『背負わせてしまえばいい。ボールはキープできるから、持たせておけ』と言っていました。そこからは前を向けないから、と。恥ずかしいことですが、自分のプレーを丸裸にされてしまいました。これからボールを受けてから他のプレーを選択できるようにするか、自分で前を向いて相手の脅威になるかは、これからの自分次第です。練習でどうにでもなると思うので、日々練習。向上するだけです」

 フットサルを本格的に初めて、まだ2か月。サッカーの動きが抜け切れたことがないと話す笠井は、2つの競技の違いを語った。

「単純にピッチが狭い(笑)。そのため寄せが早いし、相手との距離も違う。間合いも違うので戸惑いますし、動きも違う。サッカーでは抜けたら、戻る。抜けたら、戻る。という感じでしたが、フットサルは抜けても、次のプレーに絡まないといけない。集中力を付けないといけないですし、単純に走り方も違うので慣れないといけません。自分の弱点も、チームの弱点も浮き彫りになったので、ここから上に行くだけです」

 開幕戦を終えたばかりだが、翌17日には第2節のエスポラーダ北海道戦が控えている。「サッカーでは、このスケジュールはなかったですね。ケアをして、明日の試合に向けて準備をします。やることをやるだけです」。浜松にとっても、笠井にとっても、新しい舞台での戦いは始まったばかりだ。

(取材・文 河合拓)

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