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東京Vを首位に導く先制ヘッド、杉本健が関塚監督の前でアピール弾

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[6.17 J2第20節 東京V2-1千葉 味スタ]

 首位奪取弾で五輪メンバー入りをアピールした。東京ヴェルディは千葉との首位攻防戦に2-1で競り勝ち、今季初の4連勝で初の単独首位に浮上。U-23日本代表の関塚隆監督が視察する中、ロンドン五輪の予備登録メンバー35人に選出されたFW杉本健勇が先制点を決めた。

「前日にセットプレーの練習をやっていて、まったく同じ形で入った。本当に練習どおりだった」。前半12分、MF西紀寛の右CKにニアへ走り込み、打点の高いヘディングシュート。3試合ぶりとなるゴールに「最近あまりよくなくて、チームに迷惑をかけていたので」と得点後は喜びを爆発させることはなかったが、首位攻防戦を優位に運ぶ価値ある一発だった。

 チームの首位浮上に貢献するだけでなく、個人的にも意味のあるゴールだった。14日に発表された五輪予備登録メンバー35人。五輪出場への第一関門となるリストに名を連ねてから初めての公式戦は、U-23代表の関塚監督もスタンドから視察していた。

「(関塚監督が)来るのは聞いていたけど、なるべく気にせんとチームの勝利のためにやろうと思っていた。それがゴールにつながってよかったけど、他のプレーはまだまだ。やることが多いです」

 4-2-3-1を基本布陣とする関塚ジャパンで1トップの座を争うのはFW大迫勇也、FW指宿洋史、FW大津祐樹ら。5月のトゥーロン国際大会にも招集されなかった杉本健が本登録メンバー18人に生き残るにはチームでアピールしていくしかない。

「ボールをおさめるところとか、運動量の面でもそんなに走れてなかった。もっと運動量を増やしたり、ヘディングの競り合いも全部勝つぐらいのつもりでやらないといけない」

 7月2日の五輪登録メンバー発表までに残された試合は24日の愛媛戦と7月1日の水戸戦のみ。「五輪まで時間もないし、そこに食い込んでいけるようにチームでアピールして、ゴールを決めていきたい」。置かれた立場が厳しいのは分かっている。それでも自分のやることは変わらない。チームを勝利に導くゴールを決め続け、ロンドンへの道を切り開く。

(取材・文 西山紘平)

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