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終盤に2度のPK…鹿島は大迫の2発で清水に逆転勝利

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[6.27 ナビスコ杯第7節 鹿島2-1清水 カシマ]

 すでに準々決勝進出を決めているチーム同士の一戦は、鹿島アントラーズがU-23日本代表FW大迫勇也の2得点で清水エスパルスに2-1で逆転勝ちした。2チームは勝ち点15で並んだが、得失点差で清水がB組首位を守り、鹿島は2位でのグループリーグ突破となった。7月25日、8月8日の準々決勝で鹿島はC大阪、清水は名古屋と対戦する。

 負傷で長期離脱していたMF本田拓也が古巣戦に先発し、昨年7月31日のJ1C大阪戦以来、約11か月ぶりの公式戦復帰を果たした鹿島はDF中田浩二も3月17日のJ1川崎F戦以来の復帰。一方の清水は大卒ルーキーのMF八反田康平、2年目のMF柴原誠、DF橘章斗がいずれも公式戦初先発でプロデビューを飾った。

 先制したのは清水だった。前半14分、負傷明けで4月14日のJ1磐田戦以来の先発復帰を果たしたMF枝村匠馬のスルーパスから右サイドを抜け出した柴原がマイナスのクロス。これをFW伊藤翔が右足ボレーで叩き、ゴールネットを揺らした。

 1点を追う鹿島も反撃に出る。前半25分、MF土居聖真のシュートはGK山本海人に阻まれ、FW岡本英也のループシュートもクロスバーに阻まれる。同36分にはDF新井場徹の左クロスに大迫が右足ボレーで合わせたが、またしてもGKが好セーブを見せた。

 粘り強いディフェンスで耐えていた清水は1-0で後半に折り返すと、左SBの橘が積極的な攻撃参加からチャンスに絡むなど若手選手が奮闘する。ところが、後半30分、鹿島の右CKからMF増田誓志が上げたクロスボールに対し、前に飛び出したGK山本が触れず、ファーサイドに流れてきたボールを大迫が頭で無人のゴールに押し込む同点弾。清水は同38分、DF吉田豊の右クロスに途中出場のFW大前元紀が頭で合わせたが、ゴールポストに弾かれ、勝ち越しゴールとはならなかった。

 すると、試合終盤の連続PKで鹿島が試合をひっくり返した。後半41分、DF西大伍が右サイドからクロスを上げると、PA内でFW佐々木竜太がMF村松大輔に後方から倒され、PKを獲得。佐々木が自ら蹴ったPKはクロスバーに阻まれたが、同44分にまたしてもPKのチャンスを手にした。

 スルーパスに反応した佐々木がPA内に切れ込んだところで、飛び出してきたGK山本がスライディングタックル。佐々木の足を引っかけてしまい、2度目のPK献上となった。今度は大迫がキッカーを務め、右足から放った渾身のキックはGK山本の手を弾いてゴールネットを揺らす。土壇場の勝ち越しゴールで鹿島が2-1と逆転に成功した。

 ロンドン五輪最終登録メンバー入りへのアピール弾にもなった大迫の2発。PKについては「ちょっと焦りましたけど、よかったです」と苦笑いしたが、「勝ちにこだわってやったので、結果が付いてきてうれしい」と胸を張る。リーグ戦の巻き返しとともに、ナビスコ杯連覇を狙う鹿島。大迫は「もう一回優勝できるように、チームみんなでがんばっていきたい」と意気込んでいた。


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