beacon

元日本代表SB名良橋晃氏、スカウト担当した「THE CHANCE」九州ラウンド終了後のコメント

このエントリーをはてなブックマークに追加

 ナイキジャパンは7日、福岡県福岡市の福岡フットボールセンターで、世界で戦える若きフットボールプレーヤーを探す世界規模のスカウトプロジェクト「THE CHANCE」のセミファイナル「九州ラウンド」を開催。元日本代表SB名良橋晃氏らスカウト陣が見守る中、選手たちはセレクションを行い、MF松村哲太(鎮西高)とMF木村健太(鹿児島実高)、FW内村一哉(鹿児島実高)の3選手が7月21日と22日に都内近郊で開催されるジャパンファイナルへ進出した。以下、スカウトを担当した名良橋氏コメント

―凄く難しい選考だったようですが、どの点が差になったか
「自分を出すということが一番大事だと思う。とにかくプレーもそうですし、コーチングとか常に自分を出すというところがコーチたちを引き付けるというところもある。あとポテンシャルというところもあると思うし、(選んだのは)そういったバランスを重視した3人。もっと(多くの選手を)選びたかったですけど。本当に選ばれた3人には九州を代表して出場するファイナルラウンドで、自分のポテンシャルをまた出してもらいたいと思います。そういうところで自分を出せないと選ばれないと思う。もったいないと思うんですよね、ファイナルラウンドへ行って、自分で何かつかめばプラスになることもあるし、学べることもあると思う。そこで失敗を怖れずに自分の良さを出せるか。チャンスをつかむためにトライすることが大事だと思う。ナイキさんのチャンスという企画は非常にいい企画だと思います」

―全国経験のない選手や代表ではない選手たちがアピールしました
「無名校でないですけど、そういった選手がセレクションで名前を売るというか、どんどん出てくると思うので、こういう企画をどんどんやっていってもらえたらいいと思います」

―名良橋さんは特にどのような点をポイントに選考を?
「技術が一番大事だと思うんですけど、120パーセント自分を出せるかということも大事。そこで怖気づいちゃったら他の選手に負けてしまうし。本当、失敗してもいいと思う。失敗したらまたトライすればいいだけなので、そういう負けない気持ちというのが、凄い大事だと思います」

―声を出している選手を気をつけて見られていた印象でしたが?
「声というのは引き付けるところがあるじゃないですか。がむしゃらでもいいですし、この年代なので技術はまだつく可能性はあるから。ボクはとにかく全面に『負けない』という気持ちを出せる子が、必要になってくると思う」

―ご自身が高校時代にもし「THE CHANCE」があったら
「絶対に受けたと思いますよ。ボクは無名校(千葉英和高)だったので、選手権も1回も出たことなかったですし。セレクションがあったら、絶対に参加したと思いますし、参加しなければ夢には近づけないと思う。そこが最初の一歩だと思う。スポーツ界だけでなく、いろいろな芸能界とかもそう。夢をつかむのは自分自身だと思うし、どれだけつかめるかだと思う」

―スカウトをやってみて難しさは
「難しかったですよ! あと数人選びたかったですし、難しさっていうのはあった。特長の違う選手がいっぱいいましたし、(合格者の)数があったので、選ぶほうの難しさはありました」

―その名良橋の目の前で彼らはアピールを繰り広げました
「最初は一人ひとりがおとなしいと感じていたんですけど、ただ5対5とか3対3とかゲームの中でコミュニケーションとか出していたと思う。(合格した)この3人にはファイナルラウンドで最初から自分というものを出してほしい。完全燃焼ではないですけど、やってきてもらいたいと思います。ファイナルラウンドは今回以上にレベルの高い選手が揃っていると思うので、そこで怖気づくことなく、もっともっとポテンシャルを人前で出してほしい。この年代は伸びしろが高いのでやればやるほど、力がつくと思う」

―今回の参加者は名良橋選手の後押しを受けた
「(今回のセレクションで)周りのレベルが分かったと思いますし、この経験をチームに帰って本人が他の選手に伝えることも必要だと思う。そういった中で九州のレベルが上がっていくと思う。九州のレベルが上がれば全国のレベルも上がると思うし、日本サッカー界のレベルアップにもつながると思う」

―名良橋さんも壁にぶつかった経験が
「何度ぶつかったか! そこで負けてしまうとそれだけになってしまうし、何が足りなかったのか、どういう練習をすれば乗り越えられるか、自分で考えることが大事。あと、周りの人の協力も大事だと思う」

―きょう負けた子が壁を乗り越えてくれるといい
「(合格した)この3人がここで満足してしまうと、選ばれなかった子が学ぶことで抜かされてしまうことだってありますから、そこで満足せずもっともっと上を目指していってほしいと思います」

[写真]合格した内村にジャパンファイナルへのチケットを手渡す名良橋氏
(取材・文 吉田太郎)

TOP