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バックアップより短い出場時間…齋藤「少ない時間でも結果を」

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[7.11 キリンチャレンジ杯 U-23日本代表1-1U-23ニュージーランド代表 国立]

 後半25分、3枚目のカードとして切られたのはバックアップメンバーのFW山崎亮平(磐田)だった。ゴール裏ではまだ登録メンバーのFW齋藤学(横浜FM)がウォーミングアップをしている。次の交代カードもバックアップメンバーのMF米本拓司(F東京)。齋藤に出番がやってきたのは後半36分だった。

 バックアップメンバーは21日に英ノッティンガムで行われるメキシコとの最後の強化試合まで帯同する。関塚隆監督は「21日まで帯同する中、できるだけチーム全体でつくっていきたいというところもある」と、壮行試合でのバックアップメンバーの起用を示唆していたが、本登録18人よりも先にバックアップメンバーを起用するのには驚きもあった。

「バックアップメンバーを優先したのはコンディションの問題か?」。試合後の記者会見で質問を受けた関塚監督は「そういうことではない。(齋藤は)残り10分からの起用でも、あとから出ていっても計算が立つ。時間帯の部分を含めて、追加点を取りたいときに彼のそういうところの良さや、どういう変化が生まれるかを見たかった」と説明。残り10分という“時間限定”でどんなプレーができるかのテストだったことを明かした。

 齋藤自身は「何も言いません。ずっと準備はしていたし、いつ出るかは分からなかったけど、入り方は悪くなかった。少ない時間だったけど、その中で結果を出さないといけない」と悔しさを押し殺す。実際、後半ロスタイムには自らドリブルで仕掛け、決定的なシュートを放つシーンをつくった。しかし、わずかにゴール左に外れ、チームはその直後に失点。土壇場で追いつかれ、1-1の引き分けに終わった。

「これが本番でなければいい。あのシュートを決められるようになりたいし、オリンピックでは決めないといけない。あそこを決めていれば勝っていたし、短い時間で、もう2、3回できればよかった」。そう反省した齋藤。ロンドン五輪でもスーパーサブでの起用が濃厚となったが、好調なプレーを本番ではしっかりと結果に結び付けたい。

(取材・文 西山紘平)

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